治療

治療費の原則的な考え方は、治療に際して必要となった妥当な実費であるというものです。交通事故との関係においては、交通事故との間で「相当因果関係」があることが前提となります。

相当因果関係としては、

  1. ① 事故と負傷の発生との間に相当性があること
  2. ② 負傷の種類と治療の内容に相当性があること
  3. ③ 行われた治療の内容と、費用(治療費)の相当性・妥当性があること
  4. ④ 治療内容のほか、治療期間にも相当性があること

などが挙げられます。

治療の内容としては、原則は、病院・整形外科などの医師の治療であることが必要であり、整骨院・接骨院、鍼灸・マッサージなどは、医師の指導の下で行われる場合の、例外的な扱いと捉えた方がよいと言われています。

なお、カイロプラクティック・整体は、特段の事情がないと治療費としての認定は難しいと言われていますので、ご注意ください。

治療期間としては、痛みがなくなるまで通院できるというわけではなく、これ以上治療を継続しても改善の見込みがない時期に交通事故としての治療を終了することになります。この「これ以上治療を継続しても改善の見込みがない時期」のことを症状固定時期といい、症状固定時期に達するまでの期間の治療費が相当因果関係のある費用として損害賠償の対象となります。

治療の重要性

事故直後に痛みがあったとしても、すぐに痛みがなくなるだろうとの自己判断で病院に通院しなかったものの、1週間以上経っても痛みがなくならないので病院に通院したいと保険会社に話したところ、治療費の支払いの対応が難しいかも知れないと言われることがあります。この保険会社の対応には、それ相応の理由があり、それは、交通事故と受傷との相当因果関係が問題となる可能性があるからです。

そのため、痛みがあるのであれば、事故発生から2,3日以内に、遅くとも事故発生から1週間を経過しないうちに通院するべきです。

また、治療期間中においても、通院日と次の通院日の間を1か月以上空けずに通院することも非常に大切です。1か月以上空けてしまうと、前述の事故受傷と治療との相当因果関係が問題になる可能性が出てくるためです。「忙しいから病院に行けない」といって通院日の間が1か月以上空いてしまうと、治療の継続ができなくなることもありますので、お気を付けください。

治療中は、医師に治療方針を確認しておくことが必要です。保険会社の担当者とも医師の治療方針などの情報を共有しておけば、担当とのやり取りもスムーズに運ぶことが多く、急な治療の打ち切りを告げられる可能性が少なくなることでしょう。

病院と整骨院の両方に通いたいというケースもあると思います。そのような場合は、前述のとおり、整骨院通院に対する医師の指示や許可があることが前提となりますので、医師に整骨院に通院したいとの希望を伝えたうえで、その許可を得ておく方が安心です。

治療に健康保険を使うべき

保険会社から、治療に健康保険を使って欲しいと言われることがあるかも知れません。入院や手術が必要なケガで治療費が高額になるような場合や、被害者側にも過失があることから健康保険を使用することによって、治療費の被害者側負担を抑えることができる場合などでは、保険会社から積極的に提案をされることもあります。

ただ、「なぜ、被害者なのに自分の健康保険を使わなければいけないのか」という疑問を持たれる方も少ないかと思います。しかし、健康保険を使用することで被害者側にもメリットが出ることがあります。

たとえば、被害者側に過失がある場合、たとえ5%程度であったとしても、治療費を含め損害総額から被害者側の過失相当額が差し引かれて賠償額が算出されることになります。

そのため、健康保険などを使用することにより、治療費額を抑えることができるため、被害者側の過失相当額の負担を下げることができ、その結果、健康保険を使用しない場合と比べ賠償金額を多く受け取れることもあります。

それゆえに、被害者側に過失がある事故では、健康保険を使用するメリットが被害者側にもあると言えます。

治療中の段階においては、治療後の損害賠償の交渉において、事前に気をつけておくべきポイントがありますので、あとで手遅れにならないよう、治療段階から泉総合法律事務所にご相談いただくことをおすすめします。

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