むち打ち [公開日]2018年6月21日[更新日]2020年11月9日

追突事故でむち打ち!対応のポイントと慰謝料相場を解説

追突事故でむち打ち!症状が現れたら知っておくべき基本知識

交通事故で怪我をした方の8割以上が頸部に損傷を受けていると言われており、そんな交通事故被害で最もよくある症状がむち打ち症です。

むち打ちは、軽い追突事故でも発症します。
むち打ちになってしまった場合の症状は、「首が痛い」から「耳鳴りがする」「疲れやすくなった」「知覚障害がある」等多岐にわたります。

事故後、「なんとなく体調がすぐれない」というあなたも、もしかしたらむち打ちになっているかもしれません。

ここでは、交通事故(追突事故)によりむち打ちの症状が現れた場合に必要な対応方法から、慰謝料相場などの基本的な知識をまとめました。
「もしかしたらむち打ちかも」と思った人も、是非一読をお勧めします。

1.むち打ちの症状|あとから痛みが出ることも

追突事故や急停車が起こった際、車内にいる人の頭部は、胴体に引っ張られ、鞭を打ったようなS字状の動きをすることになってしまいます。

このS字状の動きにより頸部に損傷が起こることから、むち打ちと呼ばれます。

むち打ちになると幅広い症状が出ます。事故後に以下のような症状が出た場合には、むち打ちが考えられます。

病名 症状
①頸椎捻挫 首・肩、背中周辺にコリや痛み
②バレー・ルー(バレリュー)症候群 めまい、耳鳴り、息苦しさ、頭痛、後頭部の痛みなど
③頚椎症性神経根症 首・肩・腕・手指などの痛みやしびれ、力が入らないなどの神経根症状
④頚椎症性脊髄症 胸部・手足のしびれ、歩行障害、知覚障害などの脊髄症状
⑤脳脊髄液減少症 頭痛、めまい、耳鳴り、視力障害、味覚障害、倦怠感など

むち打ちは、事故直後から症状が出ることはまれで、数日あとから症状が出始めることが多くなっています。

つまり、事故後しばらく経ってから上記のような症状が出た場合でも、交通事故との因果関係を疑う必要があります。

交通事故による外傷がなくてもむち打ちになっている可能性はありますから、事故当日に病院を受診しておくのが安心です。

2.むち打ちの治療法

むち打ちになった場合、「接骨院や整骨院に行った方が良いのではないか?」と考える方もいます。

しかし、交通事故が原因と考えられる場合には、まずは病院の整形外科などで診察を受けることが重要です。

というのも、事故後早い段階でレントゲンやMRIなどの検査を受けていないと、事故と症状との因果関係が証明できず、損害賠償請求が難しくなる可能性があるからです。

また、損害賠償請求に必要な「診断書」も、整形外科などによる医師でなければ作成することができません。

整骨院や接骨院では、国家資格をもつ柔道整復師がマッサージや物理療法(電気療法、温熱療法など)による治療を行いますが、彼らは医師ではないため診断書は作成できないのです。

【整骨院・接骨院・鍼灸院等と併用する場合の注意点】
整形外科だけでなく整骨院等で治療を受ける場合、それが本当に必要な治療なのかどうかがわかりにくいため、後日加害者側とトラブルになるケースがあります。トラブル防止のためにも、整骨院等へ通院する場合には先に整形外科で診察を受け、医師の許可を得てからにしましょう。
整骨院等の治療も、医師の指導に基づくものであれば通常は治療費を払ってもらえます。
整骨院等での治療を受ける前に、加害者側の任意保険会社に連絡しておくことも忘れないようにしましょう。
参考:交通事故で整形外科・整骨院の併用は可能?慰謝料減額される?

むち打ちの治療期間についてですが、比較的軽症の場合には1~3ヶ月程度で快方に向かいます。
一方で、何か月も治療を続けているにも関わらず症状が一向に改善しないこともあります。

これ以上治療を続けても症状は回復しない段階である「症状固定」になったと医師が判断すれば、それ以降に残った症状は後遺症となりますから、後遺障害の認定を受け、後遺障害慰謝料の請求を考える必要があります。

[参考記事]

交通事故のむち打ち症で後遺障害認定を受ける方法

むち打ちでは、事故後6か月程度治療を続けても症状が改善しなければ、症状固定とされるケースが多くなっています。

3.むち打ちの賠償金・慰謝料相場

(1) むち打ちの治療費

交通事故が原因で怪我をした場合、加害者側に治療費・付添看護費・入院雑費・通院交通費などを請求できます。

しかし、実際に損害賠償金を受け取るのは、加害者側の任意保険会社と示談が成立した後になりますから、それまで治療費等を立て替えしなければならないのかという問題が生じます。

これについて、交通事故で医療機関にかかった場合の治療費は、加害者側の任意保険会社が医療機関に直接支払ってくれることが多くなっています(一括対応)。

[参考記事]

交通事故の治療費支払いは被害者の立て替えなのか?

【むち打ちで仕事を休んだ場合の「休業損害」も請求可能】
むち打ちの症状が原因でやむなく仕事を休んでしまった場合の損害「休業損害」についても請求することができます。サラリーマンはもとより自営業の方、主婦の方まで損賠賠償請求は可能です。
参考:交通事故の休業損害の計算方法|主婦と会社員に違いはあるか

(2) むち打ちの慰謝料

「入通院慰謝料」は、交通事故で怪我を負わされたことによる精神的損害に対する賠償として支払われるお金です。
むち打ちに限らず全ての人身事故において請求することが可能で、基本的に入通院期間と比例して支払われることになります。

[参考記事]

むち打ちの慰謝料|計算表で金額相場が一目で分かる!

ただし、いくら「通院期間」が長くても「通院頻度」が少ない場合は、「それほど重症ではなかった」として、慰謝料の減額だけでなく、保険会社から早期に治療費の打ち切りを通告されてしまうこともあり得るので注意が必要です。

むち打ちの場合は、事故から3か月程度までは、週2~3日程度通院することが望ましいと言えます。

[参考記事]

交通事故のリハビリは毎日通院?|慰謝料と通院日数・頻度の関係

適切な頻度で通院を続けた場合、入通院慰謝料の相場としては以下のような金額が受け取れると考えられます。

自覚症状のみで事故後6ヶ月通院
(実通院日数60日)
自賠責基準 51万6000円
弁護士基準 89万円
画像所見ありで事故後6ヶ月通院
(実通院日数60日)
自賠責基準 51万6000円
弁護士基準 116万円

(3) 後遺障害が残った場合

むち打ちの治療を続けていたものの残念ながら後遺症が残ってしまった場合は、後遺障害認定を受けることになります。
後遺障害等級認定を受けることによって、後遺障害慰謝料や逸失利益を請求することが可能になります。

後遺障害慰謝料とは、後遺障害が残ってしまったという精神的損害に対する賠償金です。
逸失利益とは、本来であれば得られたはずの将来の収入が、交通事故によって得ることができなくなってしまったことによる損害賠償金です。

むち打ちの場合、後遺障害等級の認定に必要な通院期間は6か月と言われています。
症状固定と判断されるまではしっかりと通院を続けることが重要です。

後遺障害等級が認定されたら、何等級かによって受け取れる後遺障害慰謝料の相場は変わります。

むち打ちの場合、後遺障害等級が認定されるとしたら、14級または12級に認定されるでしょう(なお、むち打ちの場合等級が認定されないこと(非該当)も多いです。)。
それぞれの等級における慰謝料相場は以下の通りです。

等級 自賠責基準 弁護士基準
12級 94万円 290万円
14級 32万円 110万円

等級について詳しくは、以下のコラムをご覧ください。

[参考記事]

むち打ちの後遺障害認定|12級・14級の違い

4.まとめ

むち打ちは、早いうちから診察を受けることで交通事故との因果関係を証明し、また、適切な頻度の通院を続けることで、より多くの損害賠償金を得られる可能性があります。

反対に「軽い衝撃だったから」と放置してしまうと、後々受け取れる慰謝料が減ってしまったり、後遺障害認定で非該当となってしまったりする可能性があります。

「入通院慰謝料が低すぎる」「等級に不満がある」という場合、弁護士が示談交渉に介入することで、トラブルが解決することが数多くあります。

泉総合法律事務所でも、入通院慰謝料が当初の提示金額よりも大幅にアップしたケースや非該当から異議申立てにより14級に認定されたケースなど、様々な解決事例があります。

もし、むち打ちの示談交渉などでお悩みなら、是非弁護士に一度ご相談ください。

泉総合法律事務所では、治療段階からのアドバイス、後遺障害認定・示談交渉の代行までトータルにサポートさせていただきます。

【参考】むち打ちの解決事例一覧

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