後遺障害 [公開日]2018年5月7日[更新日]2021年6月11日

後遺障害等級とは?認定機関による認定方法とその流れ

交通事故の被害者の方の中には、治療を続けても残念ながら完治せず、後遺障害認定を受ける必要が出てくる方もいらっしゃいます。

後遺障害等級認定とは、被害者に後遺症が残ってしまった場合、損害保険料率算出機構(自賠責調査事務所)が、被害者又は加害者側から提出された資料に基づき、その後遺症状が自賠法施行令で定められた等級に該当するかどうか調査し、認定することを言います。

調査(審査)の結果等級認定されたら、後遺障害が残ってしまったことについての精神的苦痛に対する後遺障害慰謝料や、逸失利益(後遺障害によって労働能力が喪失・低下することにより、将来得られるはずであったのに得られなくなってしまった収入)を加害者側に請求できます。

後遺症が残った被害者にとって、この後遺障害等級こそが、適正な補償を受けるうえで最も重要な要素となってくるということです。

しかし、資料が足りない等の理由で適切な認定がされず、審査結果に不満が残ることも多いです。

今回は、後遺障害等級の認定手続について、基本的なことを解説します。

1.後遺障害等級の認定について

上で少しご説明したように、後遺障害の等級認定を行っているのは、損害保険料率算出機構にある自賠責調査事務所という機関です。

後遺障害の申請書類が提出されると、この機関は、事故の発生状況・支払いの適格性(自賠保険の対象となる事故かどうか、傷害による損害と事故に因果関係があるかどうか)・発生した損害額の調査を行い、等級の認定をします。

しかし、提出した書類に不足があったり、傷害と事故の因果関係が立証できなかったりした場合は、希望に合った等級の認定が受けられなくなってしまいます。最悪のケースでは、非該当となってしまうことさえあるのです。

非該当になると、後遺障害慰謝料や逸失利益は一切受け取ることができません。

[参考記事]

後遺障害認定が非該当になる理由とは?正しい認定を受けるために

2.後遺障害認定申請の2つの方法

自賠責調査事務所に後遺障害認定を申請するには、2つの方法があります。

(1) 事前認定

申請をすべて加害者側の任意保険会社にお任せする方法です。

被害者は提出書類などの準備の必要もなく、手続きに煩わされることがない代わりに、保険会社が認定機関に提出する書類のチェックなどはできません。

結果として、後遺障害の証明資料が完璧ではない場合には、事前認定では納得できる認定結果を得ることは厳しいです。

反対に、画像検査結果などから後遺障害の内容が明らかであったり、現在の証拠だけで目標の後遺障害等級が問題なく認められそうであったりするならば、事前認定でも問題ないと言えます。

後遺障害の事前認定とは?被害者請求との違い、メリットなどを解説

[参考記事]

事前認定(加害者請求)とは?被害者請求との違い、メリットなど

(2) 被害者請求

被害者申請は、被害者自身が書類を揃えて提出する方法です。

手間がかかる代わりに、適切な資料を添付することができるため、希望に沿った等級の認定が受けられる可能性が大きくなります。

より確実に後遺障害の認定を受けたいのであれば、被害者請求が適していることが多いでしょう。

[参考記事]

被害者請求はどのように行うのか?開始の手順と準備するべき書類

3.後遺障害等級認定の流れ

事前認定の場合は、医師に後遺障害診断書を作成してもらい、加害者側の任意保険会社に送付するだけで申請手続は終了です。
この後、自賠責調査事務所の調査結果報告を待つことになります。

以下では、被害者請求の場合の流れを解説します。

まず、症状固定(医学的に見てこれ以上治療を続けても良くならない状態)後に、主治医に「後遺障害診断書」を作成してもらいます。

[参考記事]

交通事故の後遺障害診断書|書き方のポイント・記入例

その他、必要書類・申請書を揃えて、被害者ご自身が加害者側の自賠責保険会社に提出します。

加害者が加入する自賠責保険会社は、交通事故証明書に記載されています。交通事故証明書は自動車安全運転センターから取り寄せることができます。

自賠責保険会社に提出する必要書類については、以下のコラムをご覧ください。

[参考記事]

被害者請求(後遺障害申請)で必要となる書類

加害者が加入する自賠責保険会社は、申請書類に不備がないかをチェックした後、損害保険料率算出機構に属する自賠責調査事務所にその申請書類を送付します。

提出された資料に基づき、自賠責調査事務所が後遺障害等級認定のための調査を行います。
調査結果は、加害者が加入する自賠責保険会社に報告されます。

自賠責調査事務所の調査結果に基づき、自賠責保険会社は支払額を決定します。その後、損害賠償金が支払われます。

後遺障害の程度にもよりますが、書類の提出から保険金の支払いまでには1~2ヶ月の期間がかかるのが通常です。

4.後遺障害認定の結果に納得がいかない場合

特に事前認定の場合は、後遺障害認定で非該当になるケースが多いと言われています。
もし、後遺障害認定に不服がある場合は、弁護士に相談して「異議申立て」をしてみましょう。

異議申立ての際の審査は、審査の客観性や専門性を確保するために、弁護士・専門医・学識経験者などで構成された自賠責保険審査会によって行われます。
この公正さを担保した審査会において、認定の判断をもう一度求める制度が異議申立てなのです。

一方で、異議申立てによって認定結果が覆る可能性は決して高くはありません(異議申し立てをして認定の判断が変わる確率は、全体の5%程度というデータも公表されています)。

しかし、当事務所にご相談いただいた被害者の方の中には、非該当だった女性が異議申立てによって14級の認定が認められるなど、異議申立てによって等級が上昇した方が数多くいらっしゃいます。

決して希望を捨てず、納得がいかない場合はお早めに弁護士へご相談ください。

[参考記事]

後遺障害認定の異議申し立てとは?

5.後遺障害認定に関するご相談は泉総合法律事務所へ

後遺障害等級認定の申請を被害者請求でする場合、被害者自身が様々な必要書類を用意し、精査することが必要です。
しかし、一般の方が何のサポートもなくこの作業を行うのは困難です。

弁護士は、被害者請求の手続を代行することができます。必要書類の取り寄せや保険会社とのやりとりを一任できるのは、心理的にも物理的にも気が楽になるでしょう。

弁護士に依頼をすれば、被害者請求でも事前認定と変わらないくらいに被害者の負担が少なくなるのです。

交通事故の後遺障害等級認定についてご不安・ご不満がありましたら、ぜひ一度、泉総合法律事務所にご相談ください。

[参考記事]

後遺障害に強い弁護士に依頼するメリット・弁護士費用

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