後遺障害 [公開日]2018年4月16日[更新日]2021年5月20日

後遺障害等級9級とは|慰謝料相場と逸失利益を解説

交通事故による怪我で後遺症が残ってしまった場合には、後遺障害慰謝料や逸失利益を請求できる可能性があります。

これらを請求するためには、後遺障害認定によって自分の症状に当てはまる「等級」を得ることが必要です。

今回は、1〜14まである等級の中でも、後遺障害9級について解説します。

1.後遺障害9級の症状

後遺障害9級を獲得するためには、審査機関に該当する症状があると認定してもらわなければいけません。
9級には1号〜17号まで様々な症状があります。

  1. 両眼の視力が6以下になったもの
  2. 1眼の視力が06以下になったもの
  3. 両眼に半盲症、視野狭窄又は視野変状を残すもの
  4. 両眼のまぶたに著しい欠損を残すもの
  5. 鼻を欠損し、その機能に著しい障害を残すもの
  6. 咀嚼及び言語の機能に障害を残すもの
  7. 両耳の聴力が1メートル以上の距離では普通の話声を解することができない程度になったもの
  8. 1耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することができない程度になり、他耳の聴力が1メートル以上の距離では普通の話声を解することが困難である程度になったもの
  9. 1耳の聴力を全く失ったもの
  10. 神経系統の機能又は精神に障害を残し、服することができる労務が相当な程度に制限されるもの
  11. 胸腹部臓器の機能に障害を残し、服することができる労務が相当な程度に制限されるもの
  12. 1手のおや指又はおや指以外の2の手指を失ったもの
  13. 1手のおや指を含み2の手指の用を廃したもの又はおや指以外の3の手指の用を廃したもの
  14. 1足の第1の足指を含み2以上の足指を失ったもの
  15. 1足の足指の全部の用を廃したもの
  16. 外貌に相当程度の醜状を残すもの
  17. 生殖器に著しい障害を残すもの

どの等級にもいえることですが、後遺障害があることを認定してもらうためには、症状があることを客観的に書類上で証明しなければいけません。
また、後遺障害認定の各等級に該当するかどうかは専門的な判断が必要です。

ご自身の判断だけではなく、医師や弁護士のアドバイスも受けるようにしましょう。

[参考記事]

後遺障害に強い弁護士に依頼するメリット・弁護士費用

2.後遺障害9級の慰謝料相場

後遺障害認定で等級を獲得すると、その等級に応じて決まった後遺障害慰謝料を受け取ることができます。

しかし、各等級で定められた慰謝料額は算定基準によって異なります。
慰謝料の基準には、自賠責基準・任意保険会社基準・弁護士基準の3つがあります。

自賠責基準とは、強制加入である自賠責保険会社が定める慰謝料基準を指します。3つの基準の中でも一番金額が低いとされている基準です。

任意保険会社基準は、各任意保険会社が提示してくる独自の基準です。自賠責基準よりは僅かに高額になることが多いですが、被害者が受け取るにあたり適正な金額とはいえません。

弁護士基準は、裁判でも採用されている基準です。弁護士に依頼した場合に採用できる基準であり、一番高い金額の慰謝料を算出することができます。

任意保険会社基準の金額は保険会社ごとに異なるため割愛しますが、他の2つの基準で定められている後遺障害慰謝料の金額は以下の通りです。

  • 自賠責基準:249万円
  • 弁護士基準:690万円

このように、自賠責基準と弁護士基準では2.5倍以上の差があります。
任意保険会社から提示された慰謝料額に納得できない場合は、一度弁護士に相談をして弁護士基準による示談金額を査定してもらうことも考えるべきです。

3.後遺障害9級の逸失利益と計算方法

逸失利益」とは、交通事故がなければ得られたであろう将来の収入を指します。症状固定までは「休業損害」として支払われていた収入に対する補償が、症状固定後は逸失利益として支払われます。

逸失利益の金額は、以下の計算式で割り出すことが可能です。

後遺障害逸失利益=基礎収入×労働能力喪失率×就労可能年数に対応するライプニッツ係数

基礎収入は、事故前年の収入(税金や社会保険など各種控除をする前の総所得額)のことです。
労働能力喪失率は、後遺障害によって失った労働能力を指し、等級ごとに定められています。9級の場合は原則として35%です。

そして、逸失利益を一括で受け取る場合、利息に相当する金額の利益が生じ得ることになるため、この中間利息を控除するために労働能力喪失期間に対応するライプニッツ係数を使い調整します。

就労可能年数に対応するライプニッツ係数は、「自動車損害賠償責任保険の保険金及び自動車損害賠償責任共済金等の支払基準」(平成13年金融庁国土交通省告示第1号)の別表Ⅱ-1から割り出せます。
【参考】「国土交通省 就労可能年数とライプニッツ係数表」※事故日が2020年4月1日以降の場合

では、実際に計算してみましょう。

後遺障害9級、事故前年の基礎収入が500万円、症状固定時の年齢35歳の場合
500万円×35%×20.389=3568万750円

なお、逸失利益は実際の労働への影響等も考慮するため、必ずこの金額になるわけではありません。上記はあくまで目安にはなります。

また上記金額は、後遺障害が残った場合の逸失利益のみの金額であり、これ以外にも先にあげた後遺障害慰謝料、傷害慰謝料、治療費、治療にかかったその他の費用なども示談交渉によって受けることができます。

4.後遺障害9級を獲得するために弁護士に相談を

後遺障害9級のような比較的重めの後遺障害が認定された場合、自賠責基準と弁護士基準では、慰謝料部分だけを見ても大きな金額差が生まれます。
弁護士基準での算定は弁護士への依頼が必要ですので、一度ご相談いただくことが重要です。

また、例えば「外貌に相当程度の醜状を残すもの」として後遺障害9級に無事認定されたとしても「外貌醜状でその後の就労に影響が出ているわけではない」として、逸失利益の金額が低く算定されてしまうケースもあります。

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