後遺障害 [公開日]2018年3月12日[更新日]2018年8月30日

後遺障害6級の慰謝料相場と逸失利益の計算

後遺障害6級の慰謝料相場と逸失利益の計算

【この記事を読んでわかる事】

  • 後遺障害6級は、6番目に重い後遺障害の等級
  • 後遺障害に関する損害は、後遺症に関する慰謝料・逸失利益に分けられる
  • 後遺症に関する慰謝料は、個々の事案に応じて増減する

交通事故によるケガによって、不幸にも後遺障害6級と認定された場合、加害者に対して、どのような損害を主張できるのでしょうか?また、その場合の損害額はどのようにして計算されるのでしょうか?

そして、後遺障害6級とはどの程度の障害なのでしょうか?

請求できる損害の種類や額は、個々の事案に応じて異なりますが、今回は共通して請求することが多い項目について説明していきます。

1.そもそも後遺障害とは

後遺障害とは、事故などの負傷が、一般的に承認された治療方法をもってしても、その効果が期待しえない状態で、かつ、残存する症状が自然的経過によって到達すると認められる最終の状態(症状固定)に達したときに、身体に障害が残る状態を言います。

後遺障害に基づく慰謝料などの損害賠償を加害者に対して請求するためには、症状固定の状態で、損害保険料算出機構(自賠責調査事務所)などの等級認定を経る必要があります。

後遺障害は、第1級から第14級までの等級で分類されていて、後遺障害6級は、6番目に重い後遺障害の等級です。

(1) 後遺障害6級の症状

それでは、どのような場合に、後遺障害6級と認定されるのでしょうか。

後遺障害6級は、

  1. 両眼の視力が1以下になったもの
  2. 咀嚼又は言語の機能に著しい障害を残すもの
  3. 両耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することができない程度になったもの
  4. 1耳の聴力を全く失い、他耳の聴力が40センチメートル以上の距離では普通の話声を解することができない程度になったもの
  5. 脊柱(せきちゅう)に著しい変形又は運動障害を残すもの
  6. 1上肢の3大関節中の2関節の用を廃したもの
  7. 1下肢の3大関節中の2関節の用を廃したもの
  8. 1手の5の手指又はおや指を含み4の手指を失ったもの

が該当するとされています。

2の咀嚼の機能に著しい障害を残すものとは、粥食又はこれに準ずる程度の飲食物以外は摂取できないものとされ、言語の機能に著しい障害を残すものとは、4種の語音のうち2種の発音不能のもの又は綴音機能に障害があるため、言語のみを用いては意思の疎通をすることができないものとされています。

3については、両耳の平均純音聴力レベルが80㏈以上のもの又は両耳の平均純音聴力レベルが50㏈以上80㏈未満であり、かつ、最高明瞭度が30%以下のものとされています。

4については、1耳の平均純音聴力レベルが90㏈以上であり、かつ、他耳の平均純音聴力レベルが70㏈以上のものとされています。

5の脊柱に著しい変形を残すものとは、

a)せき椎圧迫骨折などにより2個以上の椎体の前方椎体高が著しく減少し後弯が生じているもの
b)せき椎圧迫骨折により1個の椎体の前方椎体高が減少し後弯が生ずるとともに、コブ法による側弯度が50°以上になっているもの

とされています。また、せき柱に著しい運動障害を残すものとは、

a)頚椎及び胸腰椎のそれぞれに脊椎圧迫骨折などが存しており、そのことがエックス線写真などにより確認できるもの
b)頚椎及び胸腰椎のそれぞれにせき椎固定術が行われたもの
c)項背腰部軟部組織に明らかな器質的変化が認められるもの

とされています。

6の「1上肢の3大関節中の2関節の用を廃したもの」とは、肩、肘、手関節のうち、2関節の用を廃したもので、関節の用を廃したものとは

a)関節の完全強直の場合
b)関節の完全弛緩性麻痺又は障害がない側と比べて障害がある側の可動域が10%以内に制限されている場合
c)人工関節・人口骨頭をそう入置換した場合は、主要運動のいずれか一方の可動域が障害のない側の可動域角度の1/2に制限されているもの

とされています。

7の「1下肢の3大関節中のうち2関節の用を廃したもの」とは、片方の足の股・膝・足関節のうち2関節の用を廃したもので、関節の用を廃したものとは

a)関節の完全強直
b)関節の完全弛緩性麻痺又は障害がない側と比べて障害がある側の運動可能領域が10%以内に制限されているもの
c) 人工関節・人口骨頭をそう入置換した場合は、主要運動のいずれか一方の可動域が障害のない側の可動域角度の1/2に制限されているもの

とされています。

8の「1手の5の手指又はおや指を含み4の手指を失ったもの」とは、具体的には

a)指を中手骨または基節骨で切断したもの
b)近位指節間関節(おや指は指節間関節)において基節骨と中節骨とを離断したもの

とされています。

2.後遺障害6級の場合に加害者に請求できる損害

後遺障害に関する損害も大きく分けると、a)後遺症に関する慰謝料、b)逸失利益に分けられます。

その他、後記「後遺障害以外の損害として、どんなものが請求できる?」にて記載した、いわゆる傷害部分の治療費、休業損害、傷害(入通院)慰謝料なども請求できます。

介護が必要な状態と認められる場合は、介護費用も認められることがあります。

(1) 慰謝料などの損害

後遺障害6級の場合、後遺症に関する慰謝料は、通常1180万円程度

それでは後遺障害6級に該当すると慰謝料などの損害額はどのくらいになるのでしょうか?

後遺障害6級の場合、後遺症に関する慰謝料は、通常1180万円程度とされています。ただ、個々の事案に応じて増減したりします。

たとえば、加害者側に飲酒運転やひき逃げなどの道路交通法上の違反行為があった場合は、傷害慰謝料(入通院慰謝料とも言います)とともに慰謝料の増額要因とされることもあります。

(2) 後遺障害6級の逸失利益の計算方法

一般的に、後遺障害逸失利益は被害者の①基礎収入に、②労働能力喪失率と③労働能力喪失期間に対応する中間利息控除率をそれぞれ乗じて算定されます。

①の基礎収入は、被害者の方の事故前までの現実の収入を基礎として計算されます。

ただ、現実の収入額以上の収入を得られることを立証できれば、その金額を基礎に計算することも可能です。

たとえば、事故時に未成年で就業していなかったような場合には、別途、賃金センサスと呼ばれる平均賃金を計算の基礎とする場合もあります。

②の労働能力喪失率は、後遺症によって労働が制限される割合のことで、後遺障害6級の場合の労働能力喪失率は、通常0.67(労働能力の67%が制限をされている状態)で計算されています。

③の労働能力喪失期間とは、後遺症によって労働ができなくなる、または労働能力が制限

されている期間のことを指しますが、後遺障害6級の場合には、終身にわたって労働能力が障害によって制限されていると評価されますので、労働能力喪失期間の終期は、通常、就労可能な年齢とされる67歳までとされています。

労働能力喪失期間に対応する中間利息控除率とは、将来にわたって発生する損害について、一括で請求する場合に運用益に相当する利息を控除するためのものです。

一般的には、ライプニッツ係数と呼ばれる係数を用いて計算します。

【参考】後遺障害・死亡事故で請求できる逸失利益の具体例と計算方法を解説

(3) その他に請求できる損害

後遺障害に関する損害以外にも、治療費入院費用、医療器具(装具など)などの費用、休業損害、傷害(入通院)慰謝料、近親者の付添の費用など、交通事故に関連して発生した損害が後遺障害に関する損害とは別に請求することができます。

3.まとめ

泉総合法律事務所では、これまでに数多くの交通事故被害者の方からご相談いただき、解決してまいりました。

その中で培われた実績や経験、キャリアには絶対的な自信がありますので、交通事故被害でお悩みの方は是非とも当事務所にご相談ください。

交通事故被害によるお悩みや解決すべき問題点は、さまざまです。依頼者の方のご状況に応じた適切な解決策をご提案いたします。

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