後遺障害

被害者請求に要する期間は?手続きに不安があれば弁護士へ

被害者請求に要する期間は?手続きに不安があれば弁護士へ

被害者請求とは、交通事故の被害者の方が、後遺障害の等級認定をしてもらえるよう、認定機関である自賠責事務所に対して、審査を請求することができる手続きをいいます。

被害者請求を使うと、申請資料を被害者自ら用意することができるので、万全の準備が可能となり、加害者の任意保険会社が被害者を代行して申請を行う事前認定という手続きにくらべて、被害者に有利な等級認定がおりやすいというメリットがあります。

また、後遺障害等級認定により、加害者の任意保険会社に対する請求金額の示談前であっても、慰謝料を早く受け取ることが可能になるというメリットもあるので、ぜひ積極的に活用していきたいところです。

被害者請求をすることができる期間にも時効がありますので、被害者の方にとってはいつまでにすればいいのかが気になるところだと思います。

今回は、被害者請求を選んだ場合、請求手続き自体に要する時間と、いつまで請求をすることができるのかという点について解説します。

1.被害者請求の準備にかかる時間

被害者請求は、被害者自らが後遺障害の程度を客観的に証明する手続きになりますので、定められている各種書類を準備する期間を考慮する必要があります。

被害者が書類を集めるためにどれくらいの時間を割けるか、どれくらい熱心に取り組む意思があるかという点で期間はひとそれぞれになりますが、目安として必要書類ごとにかかる期間の目安を以下にお示しいたします。

(1) 被害者請求の申請準備にかかる期間

①交通事故証明書

まず、交通事故証明書の交付を自動車安全運転センターあてに申し込む必要があります。

申し込み方法は、自動車安全センターの窓口で直接申し込むほか、郵便局またはインターネットで申し込むことができます。窓口に出向いて交付を受ける場合は原則即日交付してもらうことができますが、郵便局払い込みまたはインターネットで申し込む場合は、10日前後かかると見ておく必要があります。

郵便局やインターネットは自宅や勤務先の近くで申し込み可能であるため、時効までに時間に余裕がある方には便利でし。そうでない方は、窓口申込みと受け取りが安心です。

②診断書・診療報酬明細書

申請対象である交通事故の後遺症について、治療を受けている病院から診断書・診療報酬明細書を取得する必要があります。

加害者の保険会社が、被害者の後遺症の治療費を、被害者経由ではなく被害者の病院に直接支払っている場合、一括対応といって、かかっている病院すべての診断書・診療報酬明細書の写しを保険会社が保管していることが多いですので、まとめて写しを送ってもらえないか確認してみましょう。大半の場合は対応してもらえるそうです。

書類作成に要する期間は、病院や医師によってまちまちですが、月末締めで月毎に作成する病院が多いようです。

作成を依頼するタイミングとしては、症状固定(後遺症が今後の治療によって悪化も回復もしないと認定された状態)後、翌月以降に取得するというイメージでいるとよいでしょう。

③後遺障害診断書

後遺障害診断書は、後遺障害について特に詳しく記載するもので、治療を受けた主治医の先生に書いていただく必要があります。

同じく症状固定後に作成していただくことになりますが、主治医が人気の医師でスケジュールが忙しい場合、依頼してから長ければ数カ月かかる例もあるそうです。

人間同士の関係ですから、主治医と日ごろから良好なコミュニケーションを保ち、損害賠償金を受け取って早く新たなスタートを切りたいという気持ちを切実に訴えて、なるべく早期に作成していただけるよう働きかけてみるとよいです。

④病院の画像データ

MRI画像データなど後遺障害を外観で確認できる資料があれば、等級認定に有効な資料となりますので、ぜひ自賠責事務所に提出しましょう。

作成期間は病院にもよりますが、一括対応の場合は保険会社から、他の病院で撮影した画像の貸し出しを受け、治療参考資料として使用している場合もあります。

こちらも保険会社に確認してみましょう。

⑤医療照会書

医療照会書とは、主にいつまで治療を続けるのかということと傷病と事故の因果関係について、保険会社から主治医に質問をする書面です。

主治医はこれを受けて回答を作成しますが、後遺障害診断書同様、主治医が忙しい場合数ヶ月作成にかかることもあるので注意が必要です。

⑥医療機関関係書類

2週間~1ヶ月程度かかります。

⑦主治医への診断書修正依頼・意見照会

主治医から作成してもらった診断書等を見て、申請にあたって特記してもらいたいこと、強調してもらいたいことがある場合、随時追加で書面作成をお願いすることになります。

主治医は治療のプロですが、慰謝料獲得について詳しいとは限りませんので、要望があれば積極的に伝えましょう。

期間は、事案や主治医の忙しさによっても変わりますので、十分な余裕をみておいたほうがよいでしょう。

⑧弁護士、行政書士などによる資料検討・意見書作成

申請書類を起案するために、交通事故案件に詳しい弁護士や行政書士にサポートをお願いすることも一案です。

交通事故の被害者になることは一生に何回もあるものではありませんが、これらのプロは毎日のように被害者の代理をしていることもあるので、書類作成には経験値があります。自分で作成するよりも、良質かつ早い資料作成が期待できるでしょう。

事務所や事案にもよりますが、作成依頼には1~2週間かかることが一般的です。

2.後遺障害審査にかかる期間

被害者による被害者申請を受け取ったあと、自賠責事務所でもそれを審査し決定するために一定の期間がかかることを考慮しておく必要があります。

被害者申請から等級認定までかかる期間としては、以下のような統計がでています。

  • 1カ月以内:全体の2%
  • 1カ月~2ヶ月:6%
  • 2ヶ月超~3ヶ月:7%
  • 3カ月超:5%

3.被害者請求の時効

被害者請求ができる権利は、3年間で時効消滅してしまいます。

権利の上に眠れるものは法の保護に値わず、という法理念といわれていますが、民法上、権利を主張する者が自ら一定期間内に努力しなさいという趣旨により消滅時効が定められており、被害者請求権もこの例外ではありません。

3年間の起算点ですが、自賠責法が改正されたことにより、以下のように平成22年4月1日を分岐点として変わります。

(1) 平成22年4月1日以降に発生した交通事故の場合

  • 傷害による損害:事故日の翌日から起算して3年
  • 死亡による損害:死亡日の翌日から起算して3年
  • 後遺障害による損害:症状固定日の翌日から起算して3年

(2) 平成22年3月31日以前に発生した交通事故の場合

  • 傷害による損害:事故日の翌日から起算して2年
  • 死亡による損害:死亡日の翌日から起算して2年
  • 後遺障害による損害:症状固定日の翌日から起算して2年

(3) 時効中断

消滅時効は、一定の事由により中断させることができます。時効期間が気になる方は、検討されてみてください。

  • 仮渡金・保険金の支払い
  • 被害者請求の結果の通知・異議申立の結果の通知
  • 時効中断申請書の提出

また、任意保険会社が一括扱いをしている場合一括扱いを解除していない限り、自賠責保険への被害者請求の時効は進行しないというのが実務上の扱いとなっています。

4.被害者請求のサポートも泉総合法律事務所へ

いかがでしたでしょうか。被害者にとって大きなメリットがある被害者請求ですが、手続きの準備には一定の時間がかかるので、計画的な準備が必要であることをご理解いただけると幸いです。

お読みになって、準備や手続きに不安がある方は、ぜひ一度泉総合法律事務所にご相談してみてください。交通事故解決の経験豊富な弁護士が親身にサポートさせていただきます。

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