交通事故弁護士 [公開日]2020年9月8日[更新日]2021年12月8日

火災保険・クレジットカードの弁護士特約は交通事故で必要か?

交通事故の被害を受けた場合、示談交渉や損害賠償請求などに関して弁護士に依頼するべきケースがあります。
しかし、事案の内容によっては弁護士費用が高額になってしまい、依頼を躊躇することもあるでしょう。

そのような場合に役立つのが、自動車保険はもちろん、火災保険やクレジットカードに附帯されている「弁護士費用特約(弁護士特約)」です。
弁護士費用特約を使えば、実際にかかる弁護士費用を保険から支払ってもらうことができます。

この記事では、火災保険やクレジットカードに附帯されている弁護士費用特約について、主に交通事故で利用するケースを想定して「実際に使えるケース」「自動車保険と重複して必要かどうか」などを解説します。

1.火災保険やクレジットカードの「弁護士特約」とは?

まずは、火災保険やクレジットカード(イオンカード、セゾンカード、楽天カードなど)に附帯されている弁護士費用特約(弁護士特約)とはどういうものかについて解説します。

弁護士費用特約とは、加入者が何かの機会で弁護士に依頼をしなければならなくなった際に、弁護士費用の実費について保険金から支払ってもらうことができる特約をいいます。

弁護士費用は、事案の内容にもよりますが、時に数十万円から数百万円という高額に及んでしまうこともあります。
しかし、弁護士費用特約を付けていれば、保障限度額の範囲内で保険金を受け取ることができるため、加入者の経済的負担は大きく軽減されます。

[参考記事]

弁護士費用特約とは?|誰が、いつ、どんなことを補償されるか

弁護士費用特約は、火災保険やクレジットカードのメインとなる保障やサービスとは別に、オプションという形で付けることができます。

交通事故では、弁護士に依頼をする必要性が生じるケースが非常に多くなっています。
そのため、火災保険やクレジットカードの弁護士費用特約が交通事故をカバーしていれば、弁護士費用として思わぬ出費を強いられることがなく安心です。

交通事故について弁護士に依頼する様々なメリットとは?

[参考記事]

交通事故について弁護士に依頼するメリット・デメリット

弁護士費用特約を付ける際には月々のオプション料がかかりますが、おおむね毎月数百円程度とリーズナブルな料金設定になっているようです。

2.弁護士費用特約の保障範囲は要確認

火災保険やクレジットカードの弁護士費用特約は、その保障範囲に含まれる事件や事故に関して弁護士に依頼をする場合にのみ適用されます。

そのため、弁護士費用特約を付ける時点で、あらかじめどのような事件や事故が保障範囲に含まれるのかを確認しておくことをおすすめいたします。

交通事故についても、火災保険やクレジットカードの弁護士費用特約によってカバーされている場合があります。

一般的には、火災保険の弁護士費用特約は交通事故をカバーしていることが多い一方で、クレジットカードの弁護士費用特約はケースバイケースという状況のようです。

ご自身の契約内容について、今一度確認してみることをお勧めします。

3.弁護士費用特約の重複加入について

弁護士費用特約は、火災保険やクレジットカードだけでなく、自動車保険にも付けることができます。
寧ろ、交通事故の場合に使える弁護士費用特約と聞くと、まずは自動車保険の弁護士費用特約を思い浮かべるという方も多いでしょう。現実にこちらに付けられる方が多いです。

既に加入している自動車保険に弁護士費用特約がついている場合、火災保険やクレジットカードの弁護士費用特約が必要かどうか迷うこともあるでしょう。

逆に、すでに火災保険やクレジットカードの弁護士費用特約を付けている場合には、自動車保険の弁護士費用特約を付けても重複となる可能性があります。
火災保険やクレジットカードの弁護士費用特約に加えて、自動車保険の弁護士費用特約も重複して付ける必要はあるのでしょうか?

(1) 交通事故以外でも火災保険等の特約は有効

既に加入している自動車保険に弁護士費用特約をつけている場合や、車を持っていない・運転しない場合には、火災保険などの弁護士費用特約はいらないと考えるかもしれません。

しかし、そのような人にとっても、火災保険やクレジットカードの弁護士費用特約を付けておくことには意味があるといえるでしょう。

たとえば、歩行中や自転車の運転中に、車との接触事故に巻き込まれてしまうケースも十分考えられます。
また、たとえば以下の場合などには、相手方に対して損害賠償請求を行うために、弁護士に依頼をする必要が生じる可能性があるでしょう。

  • 暴行の被害に遭った場合
  • 建物の外壁や看板が崩れてきてケガをした場合
  • 借金などを踏み倒された場合
  • 著作権侵害を受けた場合
  • 誹謗中傷の被害に遭った場合 など

このような事件・事故は、自動車保険の弁護士費用特約の対象外である可能性があるのです。

実際に弁護士費用特約を適用できるかどうかは契約内容(保険約款)次第ですので、契約内容を確認の上で、万が一の場合に備えて火災保険やクレジットカードの弁護士費用特約を付けておくことは安心できるでしょう。

(2) 保障金額の上乗せ目的の加入

交通事故の場合に弁護士費用特約を適用できるかどうかの点だけを考えるのであれば、基本的にはどれか一つの弁護士費用特約の保障範囲に交通事故が含まれていればOKです。

そのため、新たに自動車保険に入る際には、まずは既に附帯している火災保険やクレジットカードの弁護士費用特約の保障内容を確認しましょう。
その中に交通事故の場合が含まれているのであれば、さらに追加で自動車保険の弁護士費用特約を付ける必要性は、原則としてありません。

ただし、火災保険やクレジットカードの弁護士費用特約には、自動車保険の弁護士保険特約より厳しい金額の上限が設けられているケースもあります。

その場合、保障金額の上限を上回る弁護士費用が発生してしまったケースでは、自費が発生してしまうことになります。

そこで、保障金額を上乗せする目的で、自動車保険の弁護士費用特約も付けておくということは考えられるでしょう。

[参考記事]

絶対お得な弁護士費用特約の使い方

複数の弁護士費用特約が適用されるケースにおいて、保険金がどのように支払われるのかについては、事前に保険約款などを確認しておくことをお勧めします。

4.交通事故は弁護士費用特約を利用して弁護士へご相談を

既に交通事故に巻き込まれてしまっていた場合、火災保険やクレジットカードに弁護士費用特約が付いていないか、付いている場合にはその保障範囲に交通事故が含まれているかを確認しましょう。
附帯された弁護士費用特約を利用することで、弁護士への依頼費用を賄える可能性があります。

弁護士費用特約によって弁護士費用が賄えるという前提であれば、弁護士に依頼することに対する心理的なハードルはぐっと低くなります。

交通事故を含む多くの法律問題は、早めに弁護士に相談をすることによってより良い解決が得られる可能性が高くなります。

できるだけ早めに弁護士に相談することが大切です。
自らの正当な権利を実現するため、交通事故被害者の方は、どうぞ一刻も早く泉総合法律事務所の弁護士にご相談ください。

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