交通事故弁護士

交通事故加害者に誠意が感じられない!「冷静に対応する」ことが重要

「交通事故の加害者に誠意が感じられない!」

しかし、怒りに任せて冷静さを失わないようにしましょう!

交通事故が起きた場合の示談交渉を、事故の当事者同士が直接行うことはあまり多くありません。

それでも、事故発生後に、加害者からひとこと「すみませんでした」と言ってもらえることで、印象が変わることもあるでしょう。

他方で、加害者に連絡がつかない場合や、自分の非を認めず謝罪しない、挙句に悪態までついてきたというようなことになれば、「加害者は不誠実」と感じて、処罰感情が湧いてくることもあり得ます。

「1回でもいいから謝罪に来てくれたら」と思う被害者は少なくないようです。

では、そんな加害者と出くわしたした場合、どうすればいいのでしょうか。

1.加害者の対応に誠意を感じない場合

交通事故の加害者の対応に「誠意がない」、「不誠実だ」と感じる場面には、次のような場合が考えられます。

  • 加害者が謝罪しない
  • 加害者が嘘をつく

被害に遭われた方にとっては、「せめて事故後1回でも挨拶に来てくれれば」と思うこともあるでしょう。事故当時よりも、事故後に「加害者を許せない」と強く感じることも珍しくありません。

また、交通事故によって家族を亡くしてしまった場合や、重篤な後遺症が残ってしまった場合などには、「とにかく加害者が許せない」という場合もあるかもしれません。

他方で、加害者の側にも「謝罪に行かない」、「主張を変えた」ことには、何かしらの理由があるとも考えられます。

たとえば、事故後、加害者からの謝罪や連絡が十分ではないというケースでは、次のような理由が考えられます。

  • 事故後の対応は、謝罪も含めてすべて保険会社に任せている
  • 加害者の都合で被害者を訪れると逆に迷惑になるのではないかと思っている
  • 遠方に住んでいるので、挨拶に行くのが難しい
  • 謝罪に行って被害者から叱責されるのが怖い
  • 謝罪の挨拶に出向くと過失割合の認定で不利になると思っている

事故当時と主張を変える場合にも、単なる「責任逃れ」のための場合もあれば、「事故当時の記憶が違っていた」ケースもあるかもしれません。

また、保険会社に交渉を任せているときには、加害者よりも「保険会社の都合」として「加害者の認識」と異なる主張がされる可能性もあり得ます。

ところで、交通事故の多くは、当事者の双方に一定の過失が認められるケースも少なくありません。実際にも、交通事故の示談では「過失割合」が一番の争点となることがあります。

そのため、交通事故が起きたときには「ごめんなさい」、「すみません」とは言ってはいけないと言われることもないわけではありません。

そのような言葉を発したこと(態度を示したこと)が過失認定で不利になるかもしれないというわけです。

アメリカのいくつかの州では、交通事故などの際に「ごめんなさい(I’m sorry)」と述べても「過失認定の際の証拠としない」ことをわざわざ定めた法律(「Sorry Law」と呼ばれます)があるほどです。

もしかしたら、加害者が謝罪をしないのは、そのような不安や認識に基づく可能性もあります。

とはいえ、交通事故の示談交渉は、「相手の顔の見えない状態」で行われることがほとんどですから、「謝罪がない」、「連絡がない」、「相手の一方的な言い分」を不快に感じることが多いのもやむを得ないかもしれません。

2.どのように対応すべきか

それでは、加害者側の対応を「不誠実」だと感じたときには、どのように対応したら良いのでしょうか。

この場合に最も重要なのは、「冷静に対応する」ことです。加害者の対応に憤りを感じ、冷静さを失って示談交渉を進めれば、十分な損害賠償を確保できない危険性があります。

具体的な対応法としては、次のような選択肢があり得ます。

  • こちらも保険会社に交渉を任せる(こちらにも過失がある場合のみ)
  • 示談に応じない
  • 加害者の刑事裁判に関与する
  • 弁護士に依頼する

加害者側の対応が悪いと感じることで、示談交渉の負担が大きいときには、こちらも示談交渉を保険会社や弁護士に任せることが考えられます。

ただし、保険会社に示談代行を依頼できるのは、「こちら側にも過失(支払い額)がある」場合に限られます。

つまり、相手方の過失が100%という場合には、保険会社に示談代行を依頼できません。

また、納得できない内容の示談には簡単に応じないことも大切でしょう。

示談に応じないことで、加害者側に「きちんと対応するように」というプレッシャーをかけることにもなるでしょう。

さらに、加害者に刑事処分が下されるケースでは、「被害者通知制度」や「被害者参加制度」を利用して、加害者の刑事裁判の結果の通知を受けたり、より積極的に関与する(刑事裁判で被害者の意見を陳述する)ことも可能です。

これらの対応をとる際には、慎重な判断が必要なことが少なくありません。怒りにまかせて判断してしまい、後に不利な結果が生じれば、本末転倒です。お困りの際には、まず弁護士に相談されることをおすすめします。

弁護士にご依頼いただければ、加害者側が不誠実な対応をするときでも「適正な損害賠償額」を確保することが可能です。

3.加害者に誠意がないことは損害賠償増額の理由となるのか

「『不誠実な加害者』から、より多くの損害賠償を得ることはできないものか」、と考える交通事故の被害者は少なくありません。

この点について結論を先に述べておけば、「慰謝料を増額できる場合もあるが簡単ではない」ということになります。

交通事故の加害者には、「刑事責任」、「行政責任」、「民事責任」の3つの責任が発生します。このうち、交通事故の被害者が直接関与できるのは、刑事裁判で被害者参加制度を利用する場合を除けば、民事責任の領域のみです。

ただし、刑事裁判に参加した場合でも「被害者の心情を述べる」ことはできますが、有罪無罪の判断や、量刑の判断に直接関与できるわけではありません。

刑事罰の有無や程度を判断するのは、裁判所です。

(1) 交通事故の損害賠償額の算定は定型化されている

交通事故は日常的に発生するトラブルであるため、その損害賠償の実務は、多くの場面で「定型化」されています。

交通事故の被害にあったときに加害者に請求できる損害項目には、治療費、入通院費、休業損害、慰謝料(傷害慰謝料・後遺症慰謝料・死亡慰謝料)や逸失利益などがあります。

治療費は実費が補償され、傷害慰謝料は入通院の期間、後遺症慰謝料は後遺障害の程度に応じて金額が定型的に算出されるのが、一般的な実務です。

そのため、「加害者が示談交渉を保険会社に任せっきりにしている」、「謝罪や見舞いに来ない」といった事情を慰謝料額に反映させるのは、実務としては難しいケースが多いでしょう。

(2) 弁護士に依頼すると「相場の基準」が変わる

交通事故の損害賠償額には「相場」があります。この相場には、「自賠責基準」、「任意保険基準」、「弁護士基準(裁判基準)」の3つがあります。

弁護士に依頼せずに保険会社と示談交渉した際には、「自賠責基準」や「任意保険基準」をベースに支払われる補償額が相手方の保険会社より提示されます。

弁護士に依頼すると、最も高額な算定基準となる弁護士基準をベースに保険会社と交渉するため、適正な補償額を確保できる可能性が高まります。

また、本来は慰謝料額に反映されない事情でも、弁護士が交渉することで、保険会社に認めてもらえる可能性が生じることもあるかもしれません。

損害賠償額の相場の基準については「慰謝料が2倍、3倍、1000万円差!?弁護士基準と任意保険基準は大違い」で詳しく解説しています。

(3) 加害者の不誠実な対応が慰謝料額に反映される場合

加害者の態度が「相当に悪質」であると言えるケースでは、裁判でも慰謝料の増額が認められる場合があります。

たとえば、下記のような事情があるときには、加害者の態度を理由に慰謝料の増額(相場から10~30%程度の増額)を認めてもらえることがあります。

  • 事故の証拠隠滅を図る
  • 謝罪、弔意、救護などをしない
  • 刑事裁判において事故の責任の否定、虚偽供述
  • 事故現場で被害者を罵倒する
  • 被害者に脅迫まがいの言動をする
  • 不当に示談をこじらせ、裁判を余儀なくさせる
  • 社会通念を超える不当な仕打ち

しかし、上に挙げた事情があっても、「謝罪をしない」、「見舞いに来ない」という単独の事情だけで慰謝料の増額を認めてもらうのは難しいことが多いでしょう。

慰謝料の増額を勝ち取るには、裁判所が「相場よりも多額の慰謝料を支払わせることが公平である」であると判断できるだけの、具体的な主張・立証作業が必要です。

「謝罪に来ない」という1点だけの主張ではなく、事故の状況(過失割合の有無)、被害の状況、その後の具体的な対応状況を踏まえて、「加害者は著しく不誠実である」ことについて具体的かつ説得的な主張と立証を行う必要があります。

その意味で、慰謝料増額を希望する際には、弁護士への依頼は必要不可欠と言えるでしょう。

4.交通事故のお悩みは弁護士へご相談を

重大事故の示談交渉は、精神的にも大きな負担となることが少なくありません。特に加害者側の対応を不誠実と感じる場合には、難しい交渉となることも多いでしょう。

交通事故の示談交渉は、専門的な知識がなければ不利となることも少なくありません。

十分で適正な賠償を確保するためにも、お困りのとき、ご不安なときには、泉総合法律事務所の弁護士にご相談ください。

当事務所では示談交渉の実績が豊富にありますので、どうぞ安心してお任せいただければと思います。

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