交通事故弁護士 [公開日]2018年4月13日[更新日]2021年4月7日

交通事故の示談書|納得いかない、保険会社が送ってこない場合の対応

交通事故で保険会社が用意した示談書に被害者が泣き寝入りしない方法

交通事故に遭った場合、被害者は、加害者が加入する損害保険会社(任意保険会社)を通じて、治療費や慰謝料などの支払いを受けることになります。

交通事故で発生した損害賠償金額やその支払方法など、紛争を解決するための合意内容を記載したものは「示談書」と呼ばれています。
この示談書によって、損害賠償の内容が決まります。

しかし、示談書の内容に疑問があり署名することを躊躇してしまうケースや、示談書がなかなか届かない・保険会社が送ってこないというケースが散見されます。

今回は、保険会社の示談書に疑問を持った場合にどうすれば良いのか、示談書が届くまでの期間・いつまで待つべきかなど、示談書に関する注意点を解説します。

1.保険会社が用意する示談書について

示談書は和解契約書の一種で、「合意書」「承諾書」「免責証書」など様々な名称で呼ばれることがあります。

交通事故では、被害者の症状が固定し、後遺症の有無が判明した段階で、被害者の総損害額の計算が可能となります。
任意保険会社から示談書が提示されるのは、往々にして症状固定後・後遺障害の認定結果が出た後になるでしょう。

示談書には、未清算の損害賠償金(示談金)とその内訳、既払金、示談金の支払い方法の他、通常は「清算条項」と呼ばれるものを付けます。

清算条項は、示談書を作成した時点で、当事者間で示談書に記載のある債務以外の義務は負っていないことを確認し、追加請求できないようにするためのものです。後日の紛争防止を目的としています。

具体的には、「A(一方当事者)とB(他方当事者)の間には、本件事故に関して、本書に定めるもののほか、何らの債権債務のないことを確認する。」などと記載してあります。
この示談書にサインすると、本件事故に関しては、示談書に記載していない事項は請求できなくなってしまうのです。

これは、加害者側が二重取りをされないという意味では有効なものですが、反対に、示談書作成の時点で総損害額が確定していない状態(まだ症状固定に至っておらず、通院治療中である場合など)で清算条項入りの示談を交わしてしまうと、その後追加請求ができない可能性があるというリスクになります。

すなわち、治療を終えていない・後遺障害認定を受けていない段階での示談はするべきではなく、また、納得できない内容・金額の示談書に言われるがままサインをしてしまうことは避けるべきです。

なお、例外的に、示談書作成当時には予想もしなかった後遺症が後日発症し、示談金額がその後遺障害の損害賠償を含んだものとは到底言えないような場合に限っては、示談書に記載のない後遺症に基づく損害の請求が認められた裁判例はありますが(最判昭和43年3月15日)、適用される事例は限定的です。
示談をする際にはそれ以上の追加請求はできないという前提で示談に臨むべきでしょう。

【傷害に関する損害と後遺障害に関する損害を分けて示談する方法】
症状固定後、後遺障害の認定結果が出るまで1ヶ月から2ヶ月程度は掛かります。また後遺障害の認定結果に不服があって異議申し立てをすれば、さらに3ヶ月程度の時間を要します。

このように後遺障害の認定結果が出るまで時間が掛かりますので、傷害に関する損害(治療費、交通費、休業損害、入通院慰謝料など)と後遺障害に関する損害(後遺障害逸失利益や後遺障害慰謝料など)を分けて、示談する方法もあります。
その場合には「傷害に関する損害についての示談である」ということを明確にして示談します。これを明確にしておかないと、後日後遺障害に関する損害が請求できなくなってしまう可能性がありますので、注意が必要です。

2.示談書に関する注意点

(1) 示談内容に納得がいかない場合

「示談金をできるだけ早く受け取りたい」と焦る気持ちもあるでしょう。
しかし、任意保険会社から示談書の案(示談提案書)を提示されたら、その示談内容(特に損害金額)が適正かどうかを落ち着いて検討する必要があります。

特に、精神的損害を補完する「慰謝料」は、裁判で認められる可能性のある金額(裁判基準)よりも低い、任意保険会社の内部基準に従って計算された金額であることがあります。
これは、大きい時には金額に3倍近い差が現れます。

ご自身の裁判基準による損害賠償額がいくらか知りたい場合は、自動計算機を是非ご利用ください。
交通事故の慰謝料相場計算機(自動計算シミュレーション)

任意保険会社から提示された金額や示談内容に納得がいかない場合は、一度弁護士に相談してみることをお勧めします。
弁護士が示談交渉を代行することで、裁判基準を目安とした慰謝料の請求が可能になります。

[参考記事]

交通事故の慰謝料問題を弁護士に依頼するメリット・デメリットを徹底比較

(2) 示談書が届かない場合

まず示談書は、そもそも示談交渉終了後でないと届きません。

通常、怪我の治療や後遺障害認定の手続が終了した後に示談交渉が開始します。

過失割合や示談金額などの折り合いがつかない限り、示談交渉は終結しません。
これらの問題が解決することによって示談交渉がまとまり、賠償額が確定して初めて示談書の案(示談提案書)が届きます。

示談金(賠償金)を算定するために、保険会社は病院や整骨院から診断書や施術書など必要書類を取り付けます。
このような書類の取り寄せ、賠償額算定・示談提案書の作成にそれぞれそれなりの時間を要することになりますので、治療終了後の示談提案書の送付までの期間は数ヶ月かかることもあるようです。

しかし、示談がまとまっているのに「保険会社が示談書を送ってこない」「示談書がなかなか届かない」というケースも多いようです。

示談終了後でも示談書が届かない場合は、そもそも保険会社の担当者が忙しくて手が回っていない、稟議を回すのに時間がかかっている、といった社内事情がいくつか考えられます。

示談交渉終了後、示談書がなかなか届かないと思ったら、保険会社の担当者に確認してみましょう。

なお、示談が成立後、振り込みがされるまでの期間(タイミング)は以下のコラムで解説しています。

示談金を早く支払ってほしい!事故発生後、いつ支払われる?

[参考記事]

示談金を早く支払ってほしい!事故発生後、いつ支払われる?

3.まとめ

示談書には、その事案に応じて合意すべき両当事者の要求事項などが記載されます。
そのため、あなたの事故事案において任意保険会社が提示してきた示談書の内容が妥当かどうかは、法律の専門家に一度確認してもらうことをお勧めします。

泉総合法律事務所では、これまでに数多くの交通事故被害者の方から「示談書の金額に納得がいかない」という旨のご相談いただき、解決してきました。
その中で培われた実績や経験値、キャリアには絶対の自信がありますので、交通事故被害でお悩みの方は是非とも当事務所にご相談ください。

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