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交通事故紛争処理センターに相談!交通事故の弁護士費用が払えない時

交通事故紛争処理センターに相談!交通事故の弁護士費用が払えない時

【この記事を読んでわかる事】

  • 交通事故紛争処理センターの概要(無料で法律相談・和解斡旋・審査ができる機関)
  • 交通事故紛争処理センターのメリットとデメリット、利用上の注意点
  • 交通事故紛争処理センターと弁護士のどちらに相談するべきか

交通事故被害に遭ったら弁護士へ、という話はよく聞くと思います。
弁護士に依頼すると、加害者や保険会社とのやりとりを代行してもらうことでストレスが減ったり、相手方から受け取ることができる損害賠償金額が増えたりする可能性があります。

しかし、「交通事故被害に遭ってしまったが、肝心の弁護士費用が払えない……」という方も、実際にはいらっしゃいます。

そんなときに役立つのが、交通事故紛争処理センターです。交通事故紛争処理センターでは、無料で弁護士に相談することができます。

今回は、交通事故紛争処理センターの概要とメリット・デメリット、相談できないケースや利用上の注意点まで網羅してご説明します。

1. 交通事故紛争処理センターとは

(1) 無料で法律相談・和解斡旋・審査ができる機関

  • 弁護士が公正かつ中立な立場で和解を斡旋してくれる
  • 和解が不調となった場合でも、審査会に裁定をお願いできる
  • 無料で利用できる

交通事故紛争処理センターとは、主に交通事故における保険会社や共済組合との示談をまとめるための法律相談機関です。
公益法人であり、法律相談はもちろん、和解の斡旋、審査手続を行います。

通常、このような法律業務は弁護士に依頼して行うため、費用がかかってしまいますが、交通事故紛争処理センターでの相談は無料です。
弁護士報酬を払えないなど、金銭的事情を抱えていても、安心して法律相談できる機関として機能しています。

また、金銭的事情以外でも、法律知識が少ない被害者や示談交渉に慣れていない方を支援する目的もあります。

交通事故紛争処理センターは、全国に11箇所あり、事前に電話予約することで相談可能です。

交通事故紛争処理センター
予約可能時間:平日の9:00-17:00(12:00-13:00を除く)

(2) 相談の流れ

交通事故紛争処理センターへの相談の流れは、以下のようになっています。

①電話予約
②直接面談による法律相談
③和解の斡旋
④審査会による裁定

直接面談による法律相談では、「示談金の相場ってこんなもの?」「適切な示談額が支払われている?」などの交通事故における身近な疑問についても尋ねることができます。

また、和解の斡旋が不調となった場合には、審査会による裁定が行われます。

申立人には裁定に同意するか不同意にするかの事由がありますが、裁定の結果に申立人が同意した場合は、保険会社は審査会の判断を尊重しなければいけません。つまり、保険会社には同意・不同意の自由はないということです。

もっとも、このセンターは示談紛争の解決を目的としているため、治療中の場合は法律相談を受け付けてくれません。
治療終了後(症状固定後)に相談するようにしましょう。

2. 交通事故紛争処理センターのメリットとデメリット

(1) メリット

①示談交渉が進めやすくなる

任意保険会社と被害者間での交渉の場合、被害者に交渉の知識がないため、任意保険会社が圧倒的に有利になります。
また、被害者が示談金額に納得できない場合は、交渉が平行線となりなかなか事案解決にいたりません。

しかし、センターで弁護士に介入してもらえれば、プロ同士の交渉となるため、示談交渉がスムーズに進みます。

また、迅速に問題を解決してくれるため、示談成立までの期間が短くて済む場合もあります。

②弁護士費用が全て無料で利用できる

交通事故について弁護士に依頼する場合は、着手金、成功報酬、実費などがかかり、数十万円かかることもあります。
後の損害賠償金でまかなえるケースもありますが、相談料・着手金などの初期投資にお金がかかることがネックになることもあるのです。

センターに相談すれば、初期投資の費用がゼロで済みます。金銭的に困難な事情を抱えている方にとっては大きなメリットでしょう。

ちなみに、泉総合法律事務所は、初回相談・着手金ともに無料となっておりますので、初期費用が心配だという方も安心してご依頼頂けます。

③公平、公正な機関が処理してくれる

交通事故紛争処理センターは、公平かつ公正な機関です。

審査会の審査委員には、弁護士だけでなく、法律学者や裁判官経験者も含まれているため、公平な判断が期待できます。

④弁護士基準で慰謝料を算定

「慰謝料額を引き上げたい」というのは、交通事故の紛争処理では多いご要望です。

任意保険会社と被害者の方の間の交渉では、任意保険会社は任意保険会社基準の損害賠償額を提示してきます。

しかし、センターで処理する場合は、弁護士が介入するため弁護士基準での慰謝料額算定となり、慰謝料額がアップすることがあります。

自ら弁護士に依頼せずとも、弁護士基準で慰謝料算定をしてくれるという点は大きなメリットです。

(2) デメリット

①担当弁護士を変えることはできない

通常の弁護士への委任契約の場合、弁護士とそりが合わなかったり、対応などが気に入らなかったりすると、契約を解除することができます。

しかし、交通事故紛争処理センターは、センターにて適任と考えられる弁護士を選ぶことになりますので、「気に入らない」という状況があっても、弁護士を変えてもらうことはできません。

また、必ずしも交通事故で経験豊富な弁護士の相談が受けられるとは限りません。

損害賠償額においては、自分で弁護士に依頼した方が受け取り額が多くなることもあります。

②常時混雑しているため、解決に時間がかかることもある

交通事故紛争処理センターは、無料で法律相談などを受けられる機関です。そのため、非常に人気が高く、常時混雑しています。

所属弁護士は年々増えていますが、事案解決まで時間を要するケースもあります。

③被害者出席が原則である

交通事故紛争処理センターは、原則として被害者自身の出席が必要となります。

そのため、センターから家が遠い場合や、交通事故の後遺症で出向くことが難しい場合などは、相談が難しくなります。

また、センターでの直接面談が原則ですが、センターへ出向くための交通費は自己負担です。

③面談のための休業補償が受けられない

センターでの面談は、平日にしか行っていません。そのため、仕事を休まなければいけない方も多いでしょう。

しかし、この場合の休業補償は受けることはできません。有給などを使用してセンターへ相談に行くことになるため、この点はデメリットの1つとなります。

④遅延損害金が請求できない

交通事故紛争で、裁判になり勝訴した場合は、事故発生時から損害賠償支払い時までの遅延損害金を請求することができます。

しかし、交通事故紛争処理センターにて解決する場合には、通常この遅延損害金は含まれません。

そのため、遅延損害金分の金額を損することになります。

損害賠償額が大きくなればなるほど、受け取れない額は増えてしまうでしょう。

⑤症状固定後でないと相談できない

先に軽く触れましたが、センターでの相談は「示談交渉時に至るまで」できません。つまり、治療中の任意会社との交渉などはできないということです。

後遺症が残る場合でも、症状固定と言われるまでは、センターが相談を受け付けてくれません。

症状固定については「交通事故の症状固定=治療費打ち切り。正当な慰謝料獲得のための知識」で解説をしています。

3.交通事故紛争処理センターに依頼できない事案

実は、交通事故紛争処理センターは、すべての交通事故に対応しているわけではありません。そもそも取り扱いできない事案もあります。

では、取り扱ってくれない事案にはどのようなものがあるのでしょうか。

(1) 後遺障害認定に関する問題

交通事故紛争処理センターでは、示談に関することや過失割合に関する争いなどについては相談にのってくれます。

しかし、後遺障害認定については取り扱ってくれません。
具体的には、等級認定の手続に関することや等級認定を争うための手続などは対象外となります。

後遺障害について取り扱ってくれる機関としては、一般財団法人自賠責保険・共済紛争処理機構があります。

(2) 治療中・後遺障害認定手続中・異議申立中の場合

交通事故紛争処理センターは、基本的に示談の交渉をまとめることになります。そのため、損害賠償額を確定できる状況が必要です。

治療中や、後遺障害認定手続中、異議申立中の場合は、センターが介入しても損害賠償額を確定できる状態にないため、取り扱ってもらえません。

これ以外でも、裁判中や調停中、他の機関で取り扱いを行っている場合は、介入できません。

(3) 自転車に関する交通事故

センターでは交通事故に関する示談を取り扱ってくれますが、これは自動車事故を想定しています。

最近では、自転車での交通事故がとても多くなっていますが、これに関しては扱ってくれません。

具体的には、自転車と歩行者間の事故、自転車同士の事故は対象外です。自転車と自動車間の事故は取り扱ってくれます。

(4) 自分で加入している保険会社との紛争

交通事故紛争処理センターでは、任意保険会社との和解斡旋などを行ってくれます。

しかし、ここで言う保険会社は加害者側の保険会社を想定しています。自身が加入している保険会社との手続は対象外となります。

具体的には、人身傷害補償保険、搭乗者傷害保険、共済金の支払いに関することなどが挙げられます。

(5) 加害者が保険に加入していない場合や加入内容による制限

さらに、加害者が任意保険に加入していない場合も、利用することはできません。

また、加害者が加入中の任意保険に直接請求権の規定がない時や任意保険会社が日本損害保険協会、外国損害保険協会に非加入の場合も同じです。

共済の場合は、任意自動車共済が、JA共済連、全労済、交協連、全自共、日火連以外の場合には利用できません。

もっとも、加害者や保険会社、共済組合の同意が得られれば、交通事故紛争処理センターの利用は可能です。

4.交通事故紛争処理センター利用上の注意点

最後に、交通事故紛争処理センターを利用する上で、覚えておいて頂きたい注意点についてご説明します。

(1) 本人がどうしても出席できない場合は代理出席者の委任状が必要

先にご説明した通り、原則として申立人本人が出席する必要があります。

和解の斡旋の場合は、申立人だけでなく、相手方(任意保険会社の担当者)か代理人(弁護士)の出席も必要です。
また、本人以外の家族の同席なども原則として認められていません。

もっとも、交通事故のケガなどが原因で出席できないこともあるでしょう。

この場合は、担当弁護士に相談してください。担当弁護士が認めた場合や審査会の承認がある場合には、代理人が出席できます。

代理人に依頼する場合には、センター指定の委任状などの必要書類を提出する必要があります。

(2) 書類の収集や手続きは自分で行う

交通事故紛争処理センターでは、相談担当弁護士というものが専任で事案解決までサポートしてくれます。

しかし、これは委任弁護士でないため、医療関係書類などの収集、必要な手続は自分で行うことになります。

(3) 禁止事項を把握しておく

交通事故紛争処理センターは、禁止事項を設けています。具体的には、以下の通りとなります。

  • センターでの手続内容の録音・撮影
  • 同意なくインターネットなどで事案の内容を公表すること
  • センターの業務を阻害するような行為

ブログなどで自分の体験談をあげる場合、必ず事前にセンターの同意を得るようにしてください。

(4) センターへの相談に時効中断の効力がない

交通事故の損害賠償請求には時効があります。具体的には、「加害者を知ったときから3年」と定められています。
(ひき逃げなどで加害者が分からなかった場合には、例外的に20年の時効が適用されます。)

時効は裁判所への請求などで中断されますが、交通事故紛争処理センターの利用を開始したとしても時効は中断されません。
そのため、時効期間に注意が必要です。

時効を過ぎてしまうと、損害賠償請求ができないなど大きな問題が発生しますので、ご注意ください。

5.初回相談無料の法律事務所という選択肢も

交通事故紛争処理センターは無料で法律相談を行ってくれるため、大変便利な機関です。費用が心配という方は、利用を検討してみるのも良いでしょう。

しかし、メリットだけではなくデメリットも存在します。仮に、後遺障害認定など取り扱ってもらえない事案である場合には、弁護士に相談することをおすすめします。

さらに、「損害賠償金や慰謝料をアップさせたい」という希望がある場合にも、弁護士事務所への相談がおすすめです。

 

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