交通事故弁護士 [公開日]2018年10月5日[更新日]2020年9月8日

絶対お得な弁護士費用特約の使い方|利用率は1%以下!?

交通事故に巻き込まれてしまった場合、相手方との示談交渉などを行う際には、弁護士に依頼をすると安心です。

しかし、事案によっては弁護士費用が高額になり、依頼者にとって大きな負担となってしまうケースもあります。

このような場合に便利なのが「弁護士費用特約」です。
弁護士費用特約を利用すれば、弁護士費用を保険会社に支払ってもらうことができるので、依頼者の経済的な負担は大きく軽減されます。

[参考記事]

弁護士費用特約とは?|誰が、いつ、どんなことを補償されるか

しかし、実際に弁護士費用特約はどのような場合に使えるのか、またどのような手順で使えば良いのかについては、交通事故に巻き込まれた経験がなければ、なかなか知る機会がないでしょう。

この記事では、弁護士費用特約が使える場面や、実際に弁護士費用特約を使う際の手順などについて解説します。

1.自動車保険の弁護士費用特約の加入率・利用率

自動車保険の弁護士費用特約は、自動車保険のメインとなる保障内容とは異なる、いわばサブ的な位置づけの保障になります。

そのため、あまり注目される機会は多くありませんが、一方で実際の弁護士費用特約の加入率は比較的高くなっています。

(1) 加入率は6割から7割程度

下記の保険会社の統計データによると、2019年3月末時点において、同社が提供する自動車保険の被保険者中、弁護士費用特約を附帯させている人の割合(加入率)は64.5%に上ります。
(参考:「「弁護士費用特約」の概要と加入率」(おとなの自動車保険))

同業他社における弁護士費用特約の加入率も同程度であると仮定すると、おおむね6割から7割の加入率になっていると考えられます。

こうして見ると、自動車保険に加入している人のうち、かなりの割合の人が弁護士費用特約を附帯させているということになり、もしもの場合に対する備えの意識が総じて強い傾向にあるといえるでしょう。

(2) 弁護士費用特約の利用率は高くない

しかし、実際に弁護士費用特約が利用されるケースは、それほど多くありません。

少し古いデータにはなりますが、平成24年5月31日付の産経新聞には、平成22年度中の弁護士費用特約の契約件数は1400万件超であるのに対して、利用件数は1万件未満であることが述べられています。

このように、弁護士費用特約の利用率が低調であることには、以下のような理由があると考えられます。

①そもそも交通事故が発生する割合が少ない

そもそも、自動車保険に弁護士費用特約を附帯させている人の中で、実際に交通事故に遭遇する人の割合は非常に低いという実情があります。

内閣府のデータによると、平成29年度中の交通事故の発生件数は47万2,165件、死傷者数は58万4,544人です。
(参考:「平成29年中の道路交通事故の状況」(内閣府))

人口比にすると、日本において交通事故による年間の死傷者数は、1000人あたり5人程度ということになります。

また、死傷者数のうち大部分は軽傷者のため(54万3,955人)、弁護士に依頼をして損害賠償請求などを行うまでもないというケースも多いでしょう。

このような構造からは、弁護士費用特約の利用率が低いことは当然といえます。

②弁護士費用特約の存在を忘れている

弁護士費用特約に加入している人が現実に交通事故に遭った場合でも、弁護士費用特約の存在を忘れているケースもあります。

弁護士費用特約の存在を忘れていたばかりに、現実に事故にあって弁護士を利用できなかったり、利用したとして弁護士費用を支払わなければならないのは非常にもったいないので、自動車保険の契約時のやり取りを記録しておくなど、備忘に努めましょう。

2.弁護士費用特約が使える場合・使えない場合

自動車保険の弁護士費用特約は、交通事故に遭遇した際に弁護士に依頼をするケースで利用することができます。

しかし、「被保険者本人だけでなく、家族が運転していた場合でも使えるのか」「被保険者本人が所有していない車による事故の場合でも使えるのか」「物損事故の場合はどうなのか」「加害者のケースでは使えるのか」など、弁護士費用特約の利用の可否についてはいくつか論点になる部分があります。

実際に交通事故に巻き込まれた場合、弁護士費用特約を利用できるかどうかについては、どのように判断すればよいのでしょうか。

(1) 弁護士費用特約の保障内容による

自動車保険に附帯される弁護士費用特約は、保険契約の一内容として定められているものです。
したがって、どのような場合に弁護士費用特約を利用できるかについては、保険契約の内容によります。

損保によって異なるため、一概には言えませんので、実際に交通事故に遭ってしまった場合には、保険契約上の弁護士費用特約に関する規定をしっかり確認しましょう。

【保険会社の言うことを鵜呑みにしないことが大事】
弁護士費用特約の利用可否について、自動車保険の保険会社に確認すれば良いのではないかと考える方もいらっしゃるでしょう。
たしかに保険会社は、保険契約の基本的な読み方を教えてくれることが多いと思われます。しかし、保険会社は保険金を支払う立場にあるため、弁護士費用特約を利用しようとする被保険者とは利害が対立しています。
さすがに、保険会社があからさまに虚偽の説明をして、被保険者に弁護士費用特約を利用させないようにすることは考えにくいでしょう。ただし、やり取りの中でそれとなく、被保険者に弁護士費用特約を利用させない方向へと誘導する程度であれば、あり得ないとは言い切れません。
そのため、保険会社の説明を鵜呑みにするのではなく、ご自身で保険契約の内容を正確に把握することが重要です。

(2) 弁護士費用特約が使えるかどうか迷ったら弁護士に相談

とはいえ、保険契約の内容は非常に細かいため、実際に弁護士費用特約を利用できるのかどうかをご自身で判断するのはハードルが高いかもしれません。

このような場合には、弁護士に保険契約の内容を提示して、弁護士費用特約の利用可否について確認することをおすすめいたします。

その際、交通事故のいきさつなどについても詳しく弁護士に話しておけば、その後の実際の依頼へとスムーズに繋げることもできます。

[参考記事]

弁護士費用特約は家族でも使えるのか|利用の範囲とは?

3.弁護士費用特約を利用するための手順

弁護士費用特約を利用して、実際に弁護士に依頼をする際の手順について解説します。

(1) 交通事故よりも前に弁護士費用特約を付ける

弁護士費用特約を利用するためには、実際に交通事故に遭うよりも前に、自動車保険に弁護士費用特約を附帯させることが必要です。

普段であれば、交通事故に遭って弁護士に依頼するということについての具体的なイメージが湧きにくいかもしれません。

しかし、実際に交通事故に遭ってからでは遅いので、「転ばぬ先の杖」として弁護士費用特約を付けておくことをお勧めします。

(2) 依頼先の弁護士を探す

弁護士費用特約を利用するには、まず依頼先の弁護士を探す必要があります。

弁護士にはそれぞれ得意分野がありますので、できるだけ交通事故の取扱件数が多い弁護士に依頼するのがおすすめです。

というのも、交通事故は、実務的な毛色が極めて強い特殊な分野です。この実務的部分は司法試験には出ません。

交通事故事件を適切に解決するためには、加害者に対する損害賠償理論の事だけでなく、保険会社の手の内や、損害保険(自賠責保険・任意保険)関係についても精通している必要があります。

当事務所は、交通事故を専門に取り扱っており、また弁護士費用特約を利用してのご依頼についても承っておりますので、お気軽にご相談ください。

(3) 保険会社に対して弁護士費用特約の利用を伝える

依頼先の弁護士が決まったら、自動車保険の保険会社(たとえばソニー損保、イーデザイン損保、損保ジャパン、チューリッヒ、三井住友海上など)に対して、弁護士事務所の名称・弁護士名と、弁護士費用特約を利用する旨を連絡します。

弁護士と保険会社にそれぞれ弁護士費用特約の利用を伝えておけば、その後の弁護士費用に関するやり取りについては、弁護士と保険会社の間で行うことができます。

4.弁護士費用特約は交通事故以外でも使える?

弁護士費用特約が交通事故以外でも使えれば、日常のあらゆる法律トラブルに対する備えになって非常に便利です。

実際のところ、弁護士費用特約は交通事故以外でも使えるのでしょうか。

(1) 自動車保険の弁護士費用特約の場合

自動車保険の弁護士費用特約は、多くの場合、自動車が関係する交通事故のみに適用があります。

たとえば自動車と歩行者、または自動車と自転車の接触事故など、当事者の少なくとも一方が自動車のケースでは、自動車保険の弁護士費用特約を利用できます。

これに対して、自転車対歩行者の事故など、自動車が関係しない交通事故や、交通事故とは無関係の事件・事故については、自動車保険の弁護士費用特約は利用できないことが多いと思われます。

ただし、自動車保険の弁護士費用特約の中には、単に自動車事故のみならず、日常生活において突然遭遇する事件・事故に対しても適用できるというタイプのものもあります。

このような日常事故に関する特約付きの弁護士費用特約を附帯させている場合は、たとえば以下のようなケースでも弁護士費用特約を利用可能です。

  • 自転車と歩行者の接触事故
  • ひったくり、すりなどの盗難事件
  • マンションにおける上層階からの水漏れ など

いずれにせよ、保険契約の契約内容によって異なりますので、ご契約の内容をご確認ください。

(2) 火災保険やクレジットカードの弁護士費用特約の場合

弁護士費用特約は、自動車保険だけでなく、火災保険やクレジットカードにも附帯させることができることがあります。

火災保険やクレジットカードの弁護士費用特約は、もともと交通事故に特化した保障内容になっているわけではなく、日常生活におけるトラブル全般に対して適用することが想定されています。

そのため、交通事故の場合に限らず、その他の法律に関連するトラブルについて弁護士に依頼をする際にも利用することが可能です。

具体的にどのような場合に弁護士費用特約を利用できるかについては、火災保険の保険契約や、クレジットカードの加入契約の内容次第となりますので、契約内容をよく確認しておきましょう。

[参考記事]

交通事故で火災保険やクレジットカードの弁護士特約は使えるか?

5.まとめ

弁護士費用特約を利用する場合には、実際に依頼をする弁護士を選定したうえで、依頼先の弁護士事務所の名称および弁護士名を保険会社に連絡する必要があります。

依頼する弁護士を選ぶ際には、交通事故が特殊な類型であるため、交通事故案件への対応を得意としている弁護士を探すことをおすすめいたします。

泉総合法律事務所の弁護士は、交通事故案件に関する経験を豊富に有しています。
そのため、交通事故の具体的な状況や、依頼者の被った損害の程度などに合わせて、示談交渉や損害賠償請求を適切に進めることが可能です。

交通事故に巻き込まれてしまった場合は、弁護士に早めに相談することが大切です。ぜひお早めに、当事務所の弁護士までご相談ください。

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