慰謝料・賠償金 [公開日]2020年5月27日

タクシー共済の事故対応|タクシーにぶつけられたら

タクシーの運転手は熟練、という印象がありませんか?
安全だと思われがちなタクシーですが、実は、「タクシーにぶつけられた」「タクシーに追突された」「タクシーに撥ねられた」という交通事故は多く発生しています。

タクシーにぶつけられたら、「その後の事故対応はどうなるのだろう?一般車とは違うのかな?」など疑問に思うことも多いでしょう。

実際のところ、タクシー事故に巻き込まれたら、通常との事故とは異なる対応が求められることがあります。
被害者になったら、十分に注意して示談交渉に臨むべきです。

今回は、タクシーにぶつけられた場合に被害者が知っておくべき内容をお伝えします。

1.タクシー事故の特徴

国土交通省が発表した「自動車運送事業に係る交通事故対策検討会報告書(平成30年度)」では、タクシーの交通事故件数や特徴などが報告されています。

平成30年度の分析によると、平成20年から29年の間、連続して減少傾向にあることがわかります。具体的には、平成20年には2万4034件だったのに対し、平成29年には1万3171件に大幅に減っているのです。

ただし、注意してみるべき数字もあります。重傷事故件数に関しては平成28年度から平成29年度にかけ19件増加している点です。

タクシー事故は死亡事故、重症事故がもともとも多いといわれていました。問題改善の努力からと長い期間では減少していますが、重症事故が少し多くなる傾向もあるため、注意が必要です。

またタクシー事故との特徴としては、車対車の事故では出会い頭の事故が8割を占めています。そして、死亡事故では、人対車の事故が全体の7割以上を占めています。

道路横断中の死亡事故が多いそうなので、歩いているときも事故に遭わないように気をつけたいところです。

2.一般車との事故と異なる点

タクシーにぶつけられたら、何か一般の事故と異なる事故対応などはあるのでしょうか?

通常の事故と同様に、被害者であれば相手方が加入する保険から損害賠償金を受け取ることができます。
タクシーの場合は、保険に加入していないことはほぼないため、損害賠償金の受け取り自体は問題ないでしょう。

しかし、一般の事故とは、以下の点で異なることがあります。

  • 交渉相手はタクシー共済になる可能性が高い
  • 事故現場で示談をしようとするケースがある

まず、タクシー事故の場合は、任意保険に加入していない可能性が高いといえます。

とはいっても、自賠責加入だけというわけではなく、タクシー共済というものに加入しているケースが多いのです。

次に、場合によっては(軽い事故や物損事故の場合は特に)その場で示談を持ちかけられることがあります。

ほとんどのドライバーはきちんと法律を守り、事故後は警察に連絡し、加入する保険会社にも連絡を行います。
しかし、例えば運転免許の点数がすでにあると、事故を起こすと免許停止等になってしまうかもしれないという心配から、警察を通さずその場で示談しようとするドライバーがいるのです。

職業として運転しているため、なんとかして免停を避けたいとする気持ちがあるのでしょう。

被害者の方も同情して示談に応じてしまう方がいますが、これは絶対に避けるべきです。

[参考記事]

軽い接触事故の示談交渉|事故直後に自分でしてはいけない理由

このように、一般の事故とは加害者対応などの面で少し異なる点があるので、被害者はこの点を理解しておきましょう。

3.タクシー共済について

次に、タクシー共済についてご説明します。

タクシー共済だと、被害者にとっては不利と言われることがあります。その理由は何なのでしょうか?

(1) タクシー共済とは

タクシーのドライバーはタクシー共済に加入していることが多いとお伝えしました。
では、この「タクシー共済」とは一体何なのでしょうか?

タクシー共済は、タクシーの各会社が加入する事業協同組合の福利厚生の1つです。タクシー会社は事業協同組合に掛け金を支払い、交通事故があった場合に共済金を受け取ることができるのです。
つまり、車の任意保険のタクシー版といったところです。

タクシーが交通事故を起こした場合は、このタクシー共済が賠償金を支払ってくれることになります。

タクシーのドライバーは、法律により任意保険とこのタクシー共済のどちらかに加入しなければいけないことになっています。

もっとも、多くのドライバーは任意保険よりもタクシー共済を選びます。

タクシー共済を選ぶ理由としては、任意保険よりもタクシー共済の方が掛け金が安いからです。
タクシーは長時間の乗車からどうしても事故が多くなり、その点が考慮され任意保険の保険料が上がってしまいます。

タクシー共済はタクシードライバーのための保険ですので、掛け金も抑えられているのです。

(2) タクシー共済の被害者にとってのデメリット

タクシー共済は、きちんと法律にのっとって運営を行なっておりますので、任意保険と比べて問題があるということはありません。

しかし、タクシー共済独自がかかえる事情により、被害者にとっては不利なケースになってしまうこともあります。

具体的には、以下の点で不利になる可能性があります。

  • タクシー共済はタクシー会社や運転手を守る
  • 賠償金が少なくなる可能性
  • 任意保険会社との交渉よりも訴訟の可能性が高くなる

先にお話しした通り、タクシー共済はタクシー会社やドライバーのための福利厚生の一環です。そのため、被害者に対する責任を負うのはもちろんなのですが、どうしても運転手の主張や会社の主張を尊重し守る傾向にあります。

例えば、「あの事故でその怪我が起きるはずがない」など事故と怪我との因果関係を否定する主張をしたり、「治療費が高すぎるので過剰診療だ」と主張したりするケースがあります。
このような無理な主張には応じずに、きちんと反論していくことが必要です。

また、タクシー共済は資金が潤沢にあるとはいえません。そのため、できる限り賠償金を抑えようとして、高額なお金の支払いを渋る傾向があります。

賠償金の金額を抑えようとするのは任意保険でも一緒です。
しかし、やはり最終的な合意額に差が出ることがあります。

さらに、任意保険会社は訴訟を嫌う傾向にあり、弁護士が出てくると訴訟を避けるためにこちらの主張に応じる傾向にあります。
しかし、タクシー共済の場合は訴訟をいとわない姿勢を取るため、示談交渉が長くなりがちです。

示談交渉が遅れると、賠償金の受け取りにも時間がかかってしまいます。

4.タクシー事故の示談を弁護士に依頼するメリット

タクシー事故の場合は、通常の事故対応よりも大変になる可能性があります。

被害者お一人で対応するのが難しい場合は、弁護士に相談することを考えてください。
最後に、タクシー事故を弁護士に相談するメリットをご説明します。

(1) 交渉が有利に進み、訴訟にも対応可能

仮に被害者の過失が0である場合は、被害者が加入する任意保険は利用できません。つまり、被害者が1人でタクシー共済との交渉に応じなければいけないのです。

交通事故で治療が必要な怪我を負うと、治療だけでも大変であるのに、対応が難しい相手と交渉するのは大変困難といえます。

被害者が交渉する場合、タクシー共済の主張に対し上手に反論することができず、交渉が長引いてしまう可能性もあるのです。

この点、弁護士に依頼すれば交渉を円滑に進められるだけでなく、有利に示談交渉を進めることもできます。
相手方の無理な主張も、法的主張によって反論することが可能なのです。

また、仮に相手方が折れない姿勢を継続し、訴訟に持ち込む場合でも、弁護士が最初から代理していれば訴訟への移行もスムーズであり、安心して任せていただけます。

交渉が進まないと思ったら、弁護士に相談していただくのが一番です。

(2) 適正な金額を請求、慰謝料増額の可能性も

タクシー共済が相手方の場合、慰謝料金額もできるだけ低く抑えようとしてくる可能性があります。
これに対し、被害者としては適正金額以外では応じるべきではありません。

しかし、交渉が長引くと早く賠償金を受け取りたいという気持ちから、諦めて合意してしまうケースも少なくありません。

弁護士が代理人となれば、相手方に負けずに適正金額を主張していけます。

また、弁護士に依頼した場合には、弁護士基準で慰謝料を算出することが可能であるため、相手方の主張する慰謝料よりも増額した金額を請求することも可能です。

弁護士基準は実際の裁判で利用されている基準であり、被害者が受け取るべき適正金額を算出することができる基準です。

この基準を適用するだけで、慰謝料額が数十万、数百万と増額できるケースもあるため、「この慰謝料は低いのでは?」「慰謝料相場はいくらなのか?」などが気になる方は一度弁護士にご確認ください。

交通事故の慰謝料は、弁護士基準の計算で大きく増額!

[参考記事]

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5.タクシー事故に巻き込まれたら弁護士に相談を

タクシー事故に巻き込まれると、被害者としては事故対応が大変です。タクシー共済が相手だと手強く感じることもあるでしょう。

そんなときは、被害者の100%味方になれる弁護士にご相談ください。賠償金や過失割合などに関する法的なアドバイスだけでなく、交渉の全てを代理させていただきます。

適正な賠償金を請求するためにも、交通事故案件の解決実績豊富な泉総合法律事務所の弁護士にご相談ください。

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