自動車保険 [公開日][更新日]

交通事故の保険金がなかなか下りない。いつ支払われるの?

交通事故の保険金がなかなか下りない。いつ支払われるの?

【この記事を読んでわかる事】

  • 保険金は事故発生後いつもらえるのか
  • 適切な保険金を受け取るために被害者ができること

交通事故被害に遭ってしまった後、治療費や入院費、車の修理代などさまざまなお金がかかり、頭を抱えてしまうことがあります。

その出費に充てるためにも、保険金は交通事故後すぐに受け取りたいと思うでしょうが、実際にはすぐに支払われるものではありません。
人身事故の場合、保険金の受け取りまでは半年〜1年以上かかる場合もあるのです。

ただし、保険金請求までの準備をしっかりと行えば、支払い時期は早くなる可能性があります。

今回は、保険金請求までの準備や保険金が支払われるまでの流れ、支払われるまでの期間についてご説明します。

1.保険金の種類

保険会社は2種類あります。それは、強制加入の自賠責保険と、任意加入の任意保険会社の保険です。

そのため、どちらかの保険会社に請求することになりますが、多くのドライバーは任意保険に加入しているため、加害者の任意保険会社と示談交渉を行うのが一般的となります。

(1) 自賠責保険

自賠責保険は強制加入の保険です。自動車を購入する際には加入が義務付けられています。
交通事故が万が一起きた時に、被害者に最低限の保障を実施するために設けられた制度です。

自賠責保険は、自動車損害賠償保障法という法律によって制度化されており、安心して利用できる保険です。
ただ自賠責の対象となるのは人身事故のみで、物損事故には対応していません。

自賠責保険の保障は、負傷事故の場合は最高120万円です。これは、被害者1人あたりに支払ってもらえる上限額となります。

自賠責は、被害者に対し最低限度の保障を行ってくれる制度です。必ずもらえるといった点では安心ですが、大きな交通事故ではこの上限額以上の損害が発生することも多いため、自賠責では対応できないケースもあります。

この場合に、任意保険会社の保険金が必要となるのです。

(2) 任意保険の会社は自賠責保険で足りない分の補償

任意保険は、自賠責保険では足りない損害金をまかなってくれます
死亡事故になると1億円の損害賠償金が必要になることもあるため、多くの方は任意保険に加入していることでしょう。

しかし、経済的に余裕がない方は、任意保険に加入していないケースもあります。この場合は、自賠責以上の損害額については、直接加害者に損害賠償請求をすることになります。

加害者に資力がある場合は問題ありませんが、経済的に困窮している場合や、支払えるだけの経済的余裕がない場合は、実際上自賠責以上の支払いは困難なケースがあります。

2.保険金支払いまでの一般的な流れ

では、交通事故発生から保険金支払いまでの一般的な流れを見ていきましょう。

(1) 交通事故発生

交通事故発生したら、最初に行うべきは負傷者を確認することです。
当事者の誰かが怪我を負っている場合は、すぐに救急車を呼びましょう。

そして、警察へ連絡し、到着した警察への報告がひと段落ついたら、次は双方の保険会社に連絡します。

なお、余裕があれば、目撃者の確保、事故車両の写真を撮っておく、事故の状況をメモに記しておくなどすると、証拠保全となり、事情聴取等に役立ちます。

(2) 保険会社との交渉開始

保険会社への事故の報告も無事終わったあとは、警察に交通事故証明書を発行してもらいます。
これを保険会社に渡すことで、保険金請求の準備が開始となります。

怪我の治療が終了(あるいは症状固定)したら、相手方の保険会社と事故に関しての損害賠償の話し合いを進めていくことになります。

(3) 示談交渉開始〜保険金の支払いまで

治療が終了、あるいは症状固定と医師に診断され後遺障害等級認定を受けたあとは、示談交渉が開始されます。
示談交渉では、損害内容を判断した上で、損害賠償金を決めていくことになります。

被害者は、任意保険会社の担当者に損害賠償金額を提案され、これに応じるかどうかを求められるでしょう。被害者にも過失があるとされる場合は、被害者の保険会社が交渉してくれます。

この時点で、損害額に納得ができない場合は弁護士に相談するのが賢明です。

過失割合や損害賠償額に折り合いがつかない場合は、調停やADR、裁判を行うことになります。

損害賠償額が確定したら、保険会社から無事損害賠償金が支払われます。

以上が、交通事故発生から保険金支払いまでの流れです。多くの工程があることから、人身事故の場合はとくに数ヶ月以上かかってしまうこともあります。

【被害者の保険会社は原則として示談交渉をしてくれない】
交通事故の被害者となった場合、被害者の加入する保険会社が示談交渉も対応してくれると考える方がいらっしゃいますが、これは間違いです。
被害者にも過失がある場合には、被害者の任意保険が関係してくるため、交渉に対応してくれますが、過失割合が0:10で一方的に加害者に非がある場合には、対応してくれません。
ただし、搭乗者傷害保険や人身傷害補償保険などの特約に加入している場合は、怪我に対する保険金はおります。

3.保険がおりるまでの期間

(1) 任意保険会社から保険金が支払われるまでの期間

治療が終わった後(あるいは症状固定後)に示談交渉を開始しますが、特に損害額等に争いがない場合には、3ヶ月以内に示談が成立する可能性が高いでしょう。
また、損害額のみに争いがある場合も、3ヶ月以内が相場です。

示談交渉が長引くのは、過失割合に争いがある場合です。
この場合は3ヶ月以上かかり、裁判に発展してしまうとさらに6ヶ月~1年くらいかかるケースもあります。

後遺障害認定等級を受ける場合には申請してから結果が出るまで1ヶ月~2ヶ月、等級に納得がいかない場合には異議申し立てなどを行えば、さらに6ヶ月〜1年以上かかるケースがあります。

示談交渉により損害賠償額が確定したら、被害者が任意保険会社に保険金請求を行います。
保険金請求を行うためには、書類を集める作業などが必要となるため、これに2週間〜1ヶ月程度かかります。

請求をした後は、任意保険会社から概ね2週間前後で保険金が支払われます。

示談成立となった場合には、すぐに支払ってもらえると思っている方も多いと思いますが、実際には、請求手続きが必要です。
示談までの期間、直接請求の準備期間、支払いまでの期間と、それぞれ時間がかかることを覚えておいてください。

(2) 自賠責による保険金の支払い

自賠責保険には、加害者請求と被害者請求という2つの請求があります。

①加害者請求

加害者請求(事前認定)は、加害者の任意保険会社が自賠責の保険金と任意保険の保険金を一括で支払う手続きです。

任意保険会社が手続きを行うため、自賠責からおりる保険金は通常任意保険の保険金と一緒に支払われます。

したがって、加害者請求の場合は任意保険会社と同様に、請求まで2週間〜1ヶ月程度、支払いまで2週間ほどと考えられるため、2ヶ月以内には支払が行われるでしょう。

②被害者請求

被害者請求は、被害者から加害者の自賠責保険に対し支払い請求を行う手続きです。
加害者が任意保険に加入していない場合や、被害者の過失も大きいというケースで利用される手続きです。

被害者請求の場合、書類の申請に2週間〜1ヶ月月程度、自賠責保険会社が必要書類を受け取り保険金が支払われるのは1ヶ月程度という目安になります。

ただし、保険会社や調査会社での調査に時間がかかる場合は、1ヶ月以上かかることもあるようです。

[参考記事]

被害者請求はどのように行うのか?開始の手順と準備するべき書類

【自賠責保険には、内払金や仮渡金という前払い制度も】
保険金は後払いのイメージが多いと思います。しかし、場合によっては前払いも認められています。
前払いが認められているのは自賠責保険です。被害者が自賠責保険に内払金や仮渡金を直接請求することができます。
内払い金は、治療費や休業補償が10万円以上かかった場合に、治療中でも受け取れるものです。
仮渡金は、傷害事故で40万円を限度に先に支払を行なってもらえる制度です。
事故の影響で仕事を休む必要がある、治療費を自分で立て替えているなどは、自分で自賠責保険に請求することも考えてみてください。
方法がわからない場合や手続きに不安がある場合は、専門家である弁護士にご相談ください。

4.保険金請求の準備に必要なこと

(1) 治療をしっかりと行う

まず、保険金請求の準備として必要なことは、治療をしっかりと行うことです。
というのも、先述の通り保険金の請求をするためには示談交渉が必要となりますが、この示談交渉は治療が終了(あるいは症状固定)しないと始められないからです。

焦る気持ちは当然ですが、まずはしっかりと治療に専念することを心がけてください。

とはいえ、治療を必要以上に急ぐと逆効果です。

早く保険金が欲しいからといって、自己判断で治療を終了した場合、後で後遺傷害が発生しても新たに請求することはできません。
交通事故で被った損害は、治療費、入院費、通院交通費、休業損害、慰謝料などさまざまな項目がありますが、それぞれに対し適正な額をもらうためにも、しっかりと治療を行うことが大切です。

(2) 治療費の打ち切り通達には慎重に応じる

治療が長引く場合には、保険会社の方から示談交渉を早く開始するため、治療費の支給の打ち切りを宣告されることもあります。

しかし、保険会社から示談を急がれたとしても、無理して治療を終了(あるいは症状固定)とする必要はありません。

あくまで医師の診断を優先し、半年間以上治療しても良くならない場合には、後遺障害の申請をして、後遺障害の等級認定がなされたのであれば、その等級を前提に後遺障害に基づく慰謝料請求や逸失利益の請求をすることも検討しましょう。

怪我の種類や病状によっては、1年以上の治療期間がかかってしまうこともあります。医師と相談しながら、症状固定の時期を見極めていくことが必要です。

(3) 示談内容を確認する

保険金を受け取るためには示談の成立が必要不可欠です。

示談の内容としては、損害賠償額の確定がメインとなります。一度成立すると確定的な効力が生じるため、原則として覆すことはできません。

つまり、一度示談をしてしまうと追加の請求は、基本的にできないということです。

そのため、保険会社から示談内容を提示されたら、損害項目ごとの額を確認し、適正な損害賠償額かどうかを判断することが大切です。
自分ではわからないという場合は、専門家である弁護士に相談することをおすすめします。

5.保険金の悩み、示談交渉は弁護士にご相談を

保険金の支払いに必要な示談交渉は、任意保険会社と被害者のやりとりです。
しかし、任意保険会社の担当者は何度も交渉をまとめているプロです。一方の被害者は素人であり、身体的にも精神的にも弱っている場合も多く、決して対等な関係とはいえません。

このような場合、「保険金額が想像以上に低くなってしまう」、「むやみに交渉が長引いてしまう」という結果を招きます。これは、被害者にとって望ましくない状況です。

そのため、示談交渉もプロにお任せすることがおすすめです。

弁護士であれば、任意保険会社の担当者との交渉もスムーズに行い、早期解決が望めます。また、慰謝料の項目など保険金の額に納得ができない場合も、弁護士基準で算定し保険会社に提案できます。

保険金の支払いは、示談成立が肝心です。交通事故の解決実績が豊富な弁護士が多数在籍する泉総合法律事務所にご相談いただければ、保険金の請求まで精通した弁護士が最後まで対応させていただきます。

初回相談は無料となっておりますので、是非一度ご相談ください。

ご依頼をお悩みの方も、一度ご相談ください。
初回のご相談は無料です。
まずはお気軽にお問い合わせください。
0120-260-105
【通話無料】電話でのご相談はこちら
平日 9:00〜22:00 / 土日祝 9:00〜19:00
お問い合わせは全国から受け付けております。