自動車保険 [公開日]2020年2月28日[更新日]2021年8月5日

交通事故で保険会社が嫌がること|裁判や弁護士特約?

交通事故に巻き込まれた当事者が、最初に一番頼りにするのが保険会社ではないでしょうか?
交通事故に関連する交渉なども任せることができるため、加入者にとっては便利で頼れる存在です。

しかし、一方で事故被害後に、相手方(加害者側)の任意保険会社の担当者や自身の加入する保険の担当者に不安を抱くケースも少なくありません。

とは言え、保険会社が嫌がることをしたからといって、すぐに対応が悪化するとは考えられません。
そのため、不満がある場合は保険会社に主張していくことも考えるべきです。

とはいえ、やりすぎは禁物です。感情的に言いすぎたり、法的に通らない主張を続けると、相手方に顧問弁護士がついてしまい、余計に不利になるケースもあります。

今回は、交通事故で保険会社が嫌がること、困ることについて解説します。

1.相手方の保険会社が嫌がること

相手方(加害者側)の保険会社が嫌がることにはどのような内容があるのでしょうか?

(1) 被害者が弁護士を立てる

まず、被害者側が弁護士を立てることが挙げられます。弁護士が交通事故の慰謝料請求を行うと、損害賠償額が増額する可能性があるためです。

交通事故の慰謝料計算方法には、自賠責基準、任意保険会社基準、弁護士基準の3つの基準が存在します。
慰謝料額を計算する際、基本的には自賠責基準<任意保険会社基準<弁護士基準の順で金額が高くなります。

弁護士に依頼すると、弁護士基準で慰謝料を算定した上で相手方の保険会社に対し請求を行うため、任意保険会社が想定する慰謝料額よりも増加する可能性が高いです。

交通事故の慰謝料は、弁護士基準の計算で大きく増額!

[参考記事]

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任意保険会社の担当者は自社の利益のために損害賠償額を低く抑えたいところですので、被害者が弁護士を立てると、相手方保険会社は嫌がることがあるといえるでしょう。

(2) クレームや苦情

保険会社と事故当事者が交渉をしていると、保険会社の担当者に納得いかない・不満を抱くということもあるでしょう。
この場合、相手方の保険会社に苦情やクレームを入れるという対処をとる方も少なくないはずです。

交通事故で保険会社の対応に不満…。弁護士に交渉を任せれば解決する!

[参考記事]

相手の保険会社の対応が悪い・連絡が遅い場合

当該担当者に対しクレームなどがあれば、その担当者の評価も下がるリスクもありますので、クレームや苦情を嫌がることは有り得るでしょう。

しかし、発言内容や、何度もやると業務妨害などになってしまいますので、ご注意ください。

(3) 裁判を起こす

交通事故の当事者間にて示談交渉がスムーズに進まない場合、損害賠償金の受け取りは遅くなってしまいます。これ以上交渉しても結果が出ないと判断した場合は、訴えを起こす必要がある場合もあるでしょう。

この場合、裁判を起こすと相手方の保険会社は嫌がるのでしょうか?

結論からいって、内容によるかと思います。敗訴の可能性が高い場合、嫌がる可能性が高いでしょう。裁判で仮に負けた場合は、損害賠償額が大きくなるだけではなく、弁護士費用などの負担も伴います。
余計なコストを背負うことになるため、多くのケースでは裁判は避けようと努力するのが一般的です。

できれば訴訟前に決着をつけたいと考えている保険会社の交渉担当は多いでしょう。

一方で、本当に訴訟となれば、被害者は損害についてなど厳密な主張立証責任を負います。証拠を吟味せず、安易に訴訟をするとむしろ敗訴の危険があります。

当方にとってもリスクが高いこともあるので、この方法をとるうえでは弁護士とご相談の上で進めた方がいいでしょう。

2.自分が加入する保険会社が嫌がること

次に、ご自身が加入する保険会社が嫌がることをご説明します。

(1) 弁護士費用特約

被害者に過失がないと主張する場合、被害者が加入する保険会社の保険は利用することができません。自動車保険は、ご自身に何らかの過失がある場合にのみ示談交渉サービスなどが受けられるからです。
そのため、被害者に過失がないか、その旨の主張をする場合は、被害者ご自身が相手方の保険会社と交渉を行うことになります。

しかし、場合によっては交渉がなかなか進まず困ってしまうこともあります。この場合、弁護士費用特約を利用して弁護士を立てるという方法が得策ですが、利用方法によっては加入する保険会社が嫌がるケースもあるようです。

具体的には、保険会社がおすすめする弁護士を利用しない場合です。

保険会社が契約する弁護士であれば、コストを低く抑えることができるケースがあり、これを積極的に勧めてくることもあります。

被害者がこのような勧めに応じず、ご自身で弁護士を選んだ場合ご自身の加入する保険会社が嫌がることがあるかもしれません。相手方の保険会社と同じく、できるだけコストを抑えたいという考えでしょう。

しかし、弁護士はご自身で信頼できる人を選ぶことが大切です。
弁護士費用特約について詳しくは以下のコラムをご覧ください。

[参考記事]

弁護士費用特約とは?|誰が、いつ、どんなことを補償されるか

(2) 交渉内容について加入者に口出しされる

交通事故の当事者間の両方に過失がある場合、当事者双方が加入する保険会社が代行して示談交渉を進めていくのが一般的です。
直接やりとりをせずに、慰謝料などの損害賠償金に関する交渉を行なってくれるのですから、当事者双方にとって便利なシステムです。

もっとも、場合によっては内容に不安があり、自身の加入する保険会社に口出ししたくなることもあるでしょう。これは保険会社の担当者にしてみると、少し面倒な状況かもしれません。

しかし、被害者としては、ご自身の加入する保険会社であっても、任せっきりにせず説明を受ける・疑問点があればしっかり尋ねることが大切です。

3.保険会社が信用できない場合の対処法

では、保険会社が信用できない場合はどのように対処すれば良いのでしょうか。最後に、交通事故当事者が取るべき行動についてご説明します。

(1) そんぽADRセンターに相談する

交渉内容や保険会社の対応方法についてどうしても信用できない場合は、そんぽADRセンターに相談するという方法もあります。

そんぽADRセンターとは、交通事故に関する裁判外の紛争解決制度を指します。
損害保険が関与する交通事故の示談交渉等について中立・公正な立場で相談に乗ってくれます。原則として費用も発生しません。

全国に10箇所あるセンターに直接相談することもできますが、文書にて相談をすることもできます。

示談交渉の対応に不満がある場合は、苦情解決手続きで申し立てを行うことにより対応してもらえます。そんぽADRセンターが保険会社に対し代わりに苦情を通知し対応を求めてくれます。

また、苦情に関する解決が進まない場合は、紛争解決手続きにてそんぽADRセンターが弁護士を立てて和解案の作成を行ってくれます。

示談交渉に不満がある等の場合には、そんぽADRセンターに相談することで打開策が見え解決できることもあるでしょう。一方で、ADRであり、完全に味方してくれるわけではありません。

なお、交通事故紛争処理センターという公益法人もあります。

交通事故紛争処理センターに相談!交通事故の弁護士費用が払えない時

[参考記事]

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(2) 弁護士に相談する

任意保険会社の対応に納得できない場合は、弁護士に相談するという方法もあります。

相手方の保険会社と当事者の間で交渉を行っている場合、どうしても知識やノウハウなどに差が生じてしまいます。そうすると、ご自身で有利に交渉を進めていくのはなかなか難しいと言えます。
この状況では、交通事故に詳しい弁護士に依頼するのがおすすめです。

損害賠償額を増額したいというケースでも、弁護士に依頼すれば実現できる可能性は高いでしょう。

また、ご自身の加入する保険会社が信用できないという場合も、交通事故について詳しい、保険会社との交渉術に長けた専門家に相談すると良いでしょう。

通常、交通事故の当事者は交通事故の交渉などには詳しくないはずです。
100%依頼主の味方になってくれる弁護士に交渉を任せることで、ご自身に不利な対応を見抜くことができます。

4.保険会社との交渉は弁護士に相談を

交通事故に関連して保険会社が嫌がることは存在します。一方で、やり方や主張内容によっては自分が不利になってしまうこともあります。しかし、だからといって保険会社への不満を放置することはおすすめできません。

もし「対応がおかしいのでは」「保険会社の言い分に納得いかない」と思ったら、弁護士にご相談ください。保険会社の対応を見て、場合によっては示談交渉を代行することも可能です。

交渉を迅速かつ有利に進めたい場合、交通事故に強い弁護士に依頼することで解決できます。お困りの方は、泉総合法律事務所までご相談ください。

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